警察官を志す人たちのなかでも、特に人気が高いのが白バイ隊員でしょう。白い大型バイクをさっそうと操りながら、取り締まりにあたる白バイ隊員の姿には、多くの人が憧れます。白バイ隊員になるためには、どのようにしたらよいのでしょうか。

白バイ隊員になるためには

 白バイ隊員は警察官なので、まずは警察官になることを目指す必要があります。ただし、警察官になれば白バイに乗れるわけではなく、警察官になった後でも白バイ隊員になるのは狭き門となっているのです。

 警察官になるためには、各都道府県で実施する警察官採用試験を受験しましょう。各都道府県によって試験の内容には差異がありますが、警察官は職務遂行に体力を必要とするため、腕立て伏せや腹筋、スクワットのような体力検査や身長・体重の体格検査があります。体格検査については、身長が男性おおむね160cm以上、女性おおむね150cm以上であること、体重は男性おおむね47kg以上、女性おおむね43kg以上であること、といったような合格基準があるのです。

 採用試験に合格した後は、警察学校に入校します。そして、半年間(高卒などは10か月)の教育を受けたのちに県内の各警察署に配属され、交番勤務を経験するのです。この交番勤務が、実績作りをするための大切な期間となります。白バイ隊員になりたいのであれば、この時点で大型自動二輪免許をとって、バイクの運転に慣れておくのが良いでしょう。白バイ隊員になるためには、大型自動二輪免許は自費で取得しておかなければなりません。

白バイ隊員になるためには、交通課に転属する必要があります

 もし白バイ隊員になりたいが、交番勤務は希望していないと思うのであれば、後々のチャンスを逃してしまいます。異動や訓練への参加は、上司の推薦を必要とします。白バイ隊員を目指すのであれば、交番勤務であっても交通違反の取り締まりに力を入れるべきでしょう。数字で結果を残すことによって、上司に認めてもらえるほか、交通課の幹部にも名前を覚えてもらえます。このようにしておけば、自然と人脈も広がり、異動もスムーズになることが多いでしょう。

 交番勤務で経験を積んだ後は、白バイ隊員に近づくために交通課への異動を希望しましょう。交通課に配属されると、白バイ専科という白バイ乗務希望者に対する訓練に参加することができます。そこで白バイ隊員としてバイクを操るために必要な体力を付け、安全に白バイを走らせるための基本を学ぶのです。この訓練終了時に行われる審査に合格すると、白バイ乗務員としての資格が与えられます。

高いレベルの訓練を数ヶ月間受けたのち、先輩隊員とともに現場に出て、違反の見極め方、違反者への対応の仕方、心構えなどを学びます

 白バイ乗務員としての資格が与えられると交通機動隊へ配属されます。しかし、そこですぐに白バイに乗務するのではなく、活動するうえで必要な、より高い知識と技能を身につけるための高いレベルの訓練が続きます。3か月から4か月ほど訓練を受けた後は先輩隊員とともに現場に出て、違反の見極め方、違反者への対応の仕方、心構えなどを学んでいくのです。

白バイ隊員の仕事内容とは?

 白バイ隊員の仕事は、街頭における交通指導やパトロール、スピード違反や交通違反の取り締まり以外にも、皇族や外国要人の警備、マラソンや駅伝の先導、被災地における救援活動など多岐にわたっています。また、白バイ乗務だけではなく、夜間や雨天時には、パトカーに乗務してパトロールにあたることもあるほか、デスクワークの業務もあるのです。

白バイ乗務だけではなく、夜間や雨天時には、パトカーに乗務してパトロールにあたることもあります

 白バイ隊員には、一般ライダーの模範となるような走りをすることが求められます。しかし、白バイ隊員の業務に必要なのは、バイクの運転技術だけではありません。取り締まりには法律の知識が必要ですが、高度なコミュニケーション能力も重要になります。

 交通違反の取り締まりにあたる姿をイメージすればすぐに分かるでしょうが、違反者とのコミュニケーションはとても難しいものです。白バイ隊員の取り締まりに対して感情的になる違反者もいますし、どのような態度で応答してくるかは分かりません。白バイ隊員はひとりで、さまざまな態度を見せる違反者と向き合わなければならないのです。白バイ隊員の取り締まりというのは、違反切符を切ることだけが目的ではありません。違反者を指導して、交通事故を減らしていくことが最終的な目的のため、じっくりと教え諭すような技量も必要なのです。

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 白バイ隊員になるための条件や、白バイ隊員になるためのステップについて解説しました。白バイ隊員は、目指しても必ずなれる職業ではありません。また、白バイ隊員は体力的にも精神的にもとても厳しい業務です。

 バイクを運転する技術を高めるためには、永遠と訓練を続けなければならないほか、夏の酷暑や冬の寒い日にも白バイを走らせなければなりません。そこまで過酷だとしても白バイ隊員を目指す人が多いのは、やはり大きなやりがいのある仕事であるからといえるでしょう。