トランプ政権、イラン最高指導者に制裁−挑発的措置に踏み切る

(ブルームバーグ): トランプ米大統領はイランの最高指導者ハメネイ師や軍高官8人に制裁を科した。イランへの圧力強化を意図した挑発的な措置に踏み切った。

  トランプ氏は24日にホワイトハウスで記者団に対し、制裁によりハメネイ師と同師の組織は金融リソースにアクセスできなくなると説明。「イランの最高指導者は同政権による敵対的行為に究極的に責任を負う」と述べた。

  イランが20日に米海軍の無人偵察機を撃墜したことを受け、米国は先週、イラン空爆を計画したが、トランプ氏は直前で計画を取りやめていた。米政権はまた、ホルムズ海峡近くで起きた石油タンカー2隻への攻撃についてもイランを非難しているが、イラン側は否定している。

  既に米国から厳しい制裁を受け、景気が低迷しているイランにとって、今回の新たな制裁が重大な影響を及ぼすことはないとみられる。しかし、米財務省で制裁に関する業務を担当した経歴を持つ、大西洋評議会のシニアフェロー、ブライアン・オトゥール氏は「最高指導者に制裁が科されれば、イラン側をいら立たせ、交渉をうまく進めることが難しくなるため、効果があるだろう」と指摘した。

  ポンペオ米国務長官によれば、米国はこれまでにイラン経済の80%余りに制裁を科してきている。バグダッドの米大使館が4月にフェイスブックに掲載した資料によると、ハメネイ師は推計2000億ドル(約21兆4600億円)相当の「財産」を保有している。革命防衛隊は同師の直属組織。

  イランのラバンチ国連大使は24日に国連で、「脅して怖がらせる者と対話を始めることはできない」と記者団に語り、米国との1対1の対話の可能性を排除。代わりに地域的な協議の計画をグテレス国連事務総長に求めた。

  米国の要請を受けてこの日、国連安全保障理事会の臨時会合が開催された。これにはイランは参加できない。英国のピアス国連大使は安保理会合の会場の外で記者団に対し、「緊張緩和と外交的解決が切望されている一方で、タンカーに対して起きた攻撃といったことは非常に深刻に受け止める必要がある。国際海運や地域の安全保障に危険な行為だ」と述べた。

  米財務省は今回の制裁に革命防衛隊の高官8人が含まれると発表した。弾道ミサイルプログラムや国際海域での商船に対する「嫌がらせや妨害工作」など、「地域での悪意ある活動」を指揮したとしている。

  ムニューシン米財務長官は記者会見で、イランのザリフ外相への金融制裁も「週内」に科すことを明らかにした。

(イランと英国の国連大使の見解を追加して更新します.)

©2019 Bloomberg L.P.


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