世界経済減速も、企業向けプライベートジェット納入が急増

世界経済減速も、企業向けプライベートジェット納入が急増

(ブルームバーグ): より速く、より長距離を飛べる自家用ジェット機の登場で、米ゼネラル・ダイナミクスのガルフストリーム部門、ボンバルディア、テキストロン傘下のセスナが納入する企業向けプライベートジェット機が急増している。

  販売増の背景には、燃費改善のほか、スペースを広げて騒音を抑えたキャビン、揺れ防止で天候を予測できる計器が搭載されたコックピットなど、イノベーションの発展がある。

  20日に発表されたハネウェル・インターナショナルの年次報告書によると、ビジネスジェットの納入は、今年が9%増の約690機、来年は約740機に増加する見込み。

  同社の航空宇宙部門の市場分析担当シニアマネジャー、ゲタン・ハンドフィールド氏は「市場に新製品の波が押し寄せるたび、ビジネスジェット納入全体にプラスとなる」と述べた。

  納入増加の一方、米中貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱、世界経済の不安定化が、ビジネスジェット市場の勢いを削ぐ恐れもある。ハネウェルの報告書によると、プライベートジェットの出荷は2021年に若干減少する見込みとなっている。

  納入は金融危機を受けた08−09年のリセッション(景気後退)前に1300機とピークに達したが、まだその水準に戻っていない。当時、企業はコストを削減、自家用ジェットを更新する代わりに自社株買いに資金を振り向けたため、ビジネスジェット市場は不振に陥った。その後、17年に市場は回復。米国が航空機の総費用を即時償却できる新たな税制優遇措置を承認したことが追い風となった。

  また、ハネウェルの報告書によると、向こう10年間のビジネスジェット機の需要見通しは7600機と、昨年の見通しの7700台から下方修正となった。向こう5年間の購買計画は、景気減速と英EU離脱を巡る不透明感に直面する欧州と政治的対立・紛争に揺れる中東で減少した。

©2019 Bloomberg L.P.


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