(ブルームバーグ): 地銀の再編圧力が高まる中、りそなホールディングスは事業分野ごとに戦略的提携を結ぶことで、資本関係を伴わない地銀同士の連携を模索する。

  信託業務やファンドラップなど金融機関向けに提供できる24の商品やサービスを備えた基盤をオープンプラットフォームとして活用し、銀行の保有データを接続するAPIを通じたアプリなどで地銀と連携する。

  南昌宏社長は、地域金融機関の事情に合わせて多くの地銀と組むことで「プラットフォームの中核になる」と述べ、積極的に提携を拡充する意向を示した。

  低金利の長期化で地銀の経営環境は悪化している。少子高齢化により資産運用や遺産相続業務などへの需要は高まるが、規模の小さな地銀では商品開発が難しいのが実情だ。りそなHDはこうした地銀に信託や年金運用などの商品を提供して地銀の顧客の利便性向上を図ると同時に、同社の運用商品の残高増加も狙う。

  ファンドラップなど商品によっては提携先の銀行も預かり資産残高に応じて収益が得られる設計となっているほか、業務プロセス改革分野では知見共有で経費削減につなげる。南社長はまた、提携は銀行だけでなく異業種とも進めており、新たな価値を顧客に提供することでグループ競争力を強化すると述べた。

  地銀の再編を巡っては、日本銀行が2023年3月までに経営統合を決定した地銀に対する当座預金の金利上乗せ制度を発表。SBIホールディングスは経営不振に陥った地銀に出資して支援に取り組むなど再編の動きが広がっている。

  りそなHDは18年に横浜銀行や大同生命保険と国際ビジネス分野で業務提携をしたほか、20年6月には、めぶきフィナンシャルグループとデジタル分野で提携するなど、分野ごとの戦略的な関係構築を進めている。

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