(ブルームバーグ): 中国の輸出は3月も増加したが、世界的な需要が引き続き旺盛となる中で伸び率は市場予想に届かなかった。一方、商品価格の上昇を背景に輸入は大幅に増えた。

  税関総署が13日発表した3月の輸出はドル建てで前年同月比30.6%増。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は38%増だった。一方、輸入は前年同月比38.1%増加。予想は24.4%増だった。

  この結果、3月の貿易黒字は138億ドル(約1兆5100億円)となり、予想(520億ドル)を大きく下回った。

  今回の貿易統計は輸出が2月の記録的な伸びから鈍ったとはいえ、新型コロナウイルスワクチン接種や世界経済の持ち直しが需要拡大に寄与する中で、輸出の勢いが3月も堅調だったことを示唆している。

  ナットウエスト・マーケッツの劉培乾エコノミストはブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「輸出のアウトパフォーマンスが中国の回復を巡る1つのテーマであることに変わりはない」と指摘。その理由として、「世界の需要持ち直しとグローバルサプライチェーンの空白を埋める中国の役割の組み合わせ」を挙げた。

  コロナ禍で中国の経済活動の多くが停止を余儀なくされていた前年との比較では統計にゆがみも生じている。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の中国担当シニアストラテジスト、邢兆鵬氏(上海在勤)は3月の輸入急増に関して、商品輸入量の伸びと価格上昇が原因と分析。「当面は商品価格の上昇で輸入コストが膨らむ可能性はあるが、外需の回復でその影響の一部は吸収できる」と語った。

  3月の対米輸出は前年同月比53.3%増。対米貿易黒字は213億7000万ドルだった。

(市場関係者のコメントなどを追加し更新します)

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