(ブルームバーグ): 米政府は中国が政策の軸足をなお輸出に置いていると指摘した上で、内需拡大に向けて強力な措置を講じるよう中国に求めた。

  米財務省は16日公表した為替報告書で、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)による打撃を受けて以降、「中国の回復は極めて不均衡だ」と指摘。「厳しい封じ込め措置によって中国は製造業を素早く再開することができた一方、国内消費は出遅れた」と分析した。

  習近平国家主席は国内経済を成長の原動力とする「双循環」と呼ばれる発展モデルを唱えているが、米財務省は異なる見解を示す。「中国は外需を支援する政策に軸足を置いており」、医療用品に対する国外の需要などコロナ感染症による一時的な効果と共に、これが同国の昨年の経常黒字拡大に寄与したと指摘した。

米国、スイスとベトナムを為替操作国から除外−中国は監視対象国維持

  財務省は「労働市場の低迷が続き民間需要は振るわず、家計消費への当局の支援強化がなければ中国の成長は持続しないとの懸念が生じている」と分析。「中国は国家介入を減らす構造改革の断行や社会のセーフティーネット拡充、医療ならびに失業給付への支出増、市場原理の役割拡大の容認によって市場の開放性を強化できるように果断な措置を講じるべきだ」と求めた。

  財務省は中国に対する為替操作国の認定を見送ったが、人民元の管理を巡り透明性の向上を促した。

©2021 Bloomberg L.P.