(ブルームバーグ):

半導体最大手の米インテルの1−3月(第1四半期)決算では、データセンターの売上高が減少したほか、粗利益率が大きく低下した。ライバル社や半導体を自社設計する顧客に市場シェアを奪われつつある兆候と受け止められ、株価は時間外取引で一時約2%下落した。

  インテル製プロセッサーを搭載するノートパソコン(PC)の需要が引き続き強いことから、PC向け事業の業績は改善した。同社はさらに、2021年通期の売上高見通しを小幅上方修正した。

  発表資料によると、データセンター・グループの1−3月期売上高は56億ドル(約6050億円)と前年同期比20%減少。ウォール街の予想を下回った。インテルにとって最も収益性の高い事業の一つであるため、同部門の減収は全体の利益率押し下げにつながった。

  粗利益率は55.2%と、前年同期を5ポイント余り下回った。インテルは過去には60%を上回る粗利益率を維持していた。

  パット・ゲルシンガー新最高経営責任者(CEO)は、より多くの顧客がライバル社製品に流れたり自社設計を選択したりする前に、インテルの製品ラインを迅速に改善できると投資家を説得しようとしている。

  アマゾン・ドット・コムなど大手クラウド事業者は、自社データセンター向けの半導体について独自の設計を増やしている。これら業者はここ数年間、インテルの主要顧客であるため、こうした傾向は同社と投資家にとって懸念される。ライバルのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は最近、より競争力のあるデータセンター向けプロセッサーを投入している。

  インテルのクラウドサービス事業者向け半導体の売上高は前年同期比29%減少。顧客が在庫を整理する間、発注を見合わせたことが理由だと説明している。こうした動きは過去にもあり、その後回復した。ただ、投資家はインテルの新製品投入の遅れでこの重要な顧客グループが他社製品に移り、戻らない可能性を懸念している。

  PC向けプロセッサー部門の1−3月期売上高は前年同期比8%増の106億ドルと、アナリスト予想の100億ドルを上回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で在宅勤務や自宅学習が増え、ノートPCなどの購入が急増していることが追い風。ゲルシンガーCEOによると、PC需要が鈍化する兆しは見られないという。

  同CEOはさらに、21年は供給不足が制約要因になり、コスト増で利益率は圧迫されるとの見通しを示した上で、市場シェア獲得に積極的に取り組む考えを示した。

(パソコン向け売上高などを追加して更新します)

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