(ブルームバーグ): 10日の米株式市場でバイオテクノロジー会社ノババックスの株価が大幅安となった。同社が新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可(EUA)を早くても6月まで申請しない可能性があると米紙ワシントン・ポスト(WP)が報じた。製造を巡る懸念に加え、こうした遅れが投資家を動揺させた。

  同紙によると、ノババックスは臨床試験結果を5月末まで発表しない。これはウォール街の大方の見方より数週間遅いタイミングとなる。同社の株価は2020年の初めから4000%近く上昇していたが、同報道で目先の材料が失われたと受け止められ、この日は8.8%下落した。

  投資家の間では、EUA申請を阻んでいるとみられる問題は試験結果の単なる遅れだけではないとの懸念が広がっている。WPによると、ノババックスはワクチンの質を確認する際に利用される試験を巡り米当局と合意する必要もある。これによって申請の遅れがさらに長引く恐れがある。

  ノババックスの担当者にWP報道に関するコメントを電子メールで求めたが、回答はなかった。

  一方、同社が株式市場の通常取引終了後に発表した1−3月(第1四半期)決算では、売上高が4億4720万ドル(約490億円)となり、市場予想の2億3400万ドルを上回った。1株当たり損益は3.05ドルの赤字。市場予想は3.60ドルの赤字だった。

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