(ブルームバーグ): トヨタ自動車の株価が18日、一時前日比2.3%高の8850円と上場来高値を6年ぶりに更新した。懸念されていた世界的な半導体不足の業績への影響が限定的となる見通しであることに加え、遅れが懸念されることもあった電気自動車(EV)の展開に対する不安が払しょくされてきたことが株価を押し上げている。

  トヨタは12日、今期(2022年3月期)営業利益が前期比14%増の2兆5000億円と、新型コロナウイルス感染拡大前の水準を上回る利益を見込むと発表。

  半導体不足で大規模な減産を余儀なくされる競合メーカーもある中、トヨタの近健太最高財務責任者(CFO)は需給ひっ迫のリスクは織り込んでいるものの、数十万台規模の影響が出ることは現時点では想定していないと語った。

トヨタ、コロナ前上回る営業利益へ−半導体不足でも強さ鮮明に (3)

  トヨタは同日、30年のEVやハイブリッド車(HV)など電動車の世界販売が約800万台になるとの見通しも明らかにした。そのうち走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロエミッション車であるEVと燃料電池車(FCV)が200万台を占めるとした。

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  ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生アナリストは、トヨタはEVに関して「今まで何もやってなかったわけじゃない。そういう意味で、トヨタの弱点と誤解されていた電動化、特に電気自動車に対する不安がだいぶ薄らいだ」と指摘。

  また、大手半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクスの工場火災で半導体不足の深刻化が懸念されていたが、トヨタは計画していた増産はできないものの減産は避けられる見通しで「お見事」と評価した。

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