(ブルームバーグ): 米国外のファンドは3月、米国債を積極的に購入した。米財務省の発表によると、同月の買越額は1189億ドル(約13兆円)で、2016年までさかのぼるデータに基づくと月間ベースで過去最高だった。

  特に中国とケイマン諸島からの需要が大きかった。3月はインフレ懸念で一部投資家が米国債を売り、10年物利回りは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来の高水準に達していた。  

  JPモルガン・チェースのストラテジスト、ジェイ・バリー氏らはリポートで「10年物利回りが3月に30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇したことを考えると、この需要はすごいとしか言いようがない」と指摘した。

  レバレッジを効かせるヘッジファンドなどが籍を置くことで知られるケイマン諸島の投資家は1、2月には1000億ドル超の米国債を売り越したが、3月は349億ドルの買い越し。バリー氏によると、利回りの「急激な上昇」を受けたショートカバーだった可能性が高い。

ヘッジファンド、今年の米国債売りの主役−年初来1000億ドル超

  最も大きな需要を示したのは中国で、3月の買越額は416億ドルと、13年1月に達した過去最高以来の水準。この記録は1985年以降のデータに基づいている。

  ビッキー・チャン氏らゴールドマン・サックス・グループのストラテジストはリポートで「国別では、中国が純ベースで3月に米長期国債の最大の買い手だったことが当社のバリュエーション調整後の概算で示唆される」と指摘した。この調整後ベースで、中国の米長期債買い越しは4カ月連続だったという。

  毎月の純購入額のデータは米国債保有額にも大きな変化があったことを示すが、3月の主要な外国投資家の保有額は小幅な変化にとどまった。これは、償還期間が1年以下の米財務省短期証券(TB)などが保有額データに含まれるためだ。

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