(ブルームバーグ): ヘッジファンドはテクノロジー株の下落を見込む取引を増やした。痛みはまだ始まったばかりだと考えている。

  コンピューターとソフトウエア関連株が下げの中心となった先週は、プロの投機家が全面的に空売り主導でこれらの銘柄を約5年ぶりのペースで売り込んだ。ゴールドマン・サックス・グループが集計したプライムブローカーのデータで示された。モルガン・スタンレーのトレンドを見ても、ヘッジファンド顧客のショートポジションが今年最も大きく増えた。

  かつてのお気に入りセクターに対するセンチメントは悪化した。昨年は新型コロナウイルス対策の外出制限に伴う巣ごもり需要がテクノロジー株の追い風となったが、経済が再開し、銀行から自動車メーカーに至るまで他の全ての業種の企業利益が回復する状況で、窮地に立たされている。

  もう一つの弱材料は、米国債利回りの上昇でテクノロジー株の高いバリュエーションが正当化されにくくなることだ。ナスダック100指数の予想株価収益率(PER)26倍は過去の基準で見るとなお高い。最近売り込まれた後も、ナスダック100のPERのS&P500種株価指数に対するプレミアムは、10年平均を上回る。

  RBCキャピタル・マーケッツの米株戦略責任者、ロリ・カルバシナ氏は「大手テクノロジー銘柄の痛みが終わったとはまだ考えていない。力強いファンダメンタルズを前提とすれば、魅力的なバリュエーションがいずれ買い手を引き戻す可能性が高いと思われるが、その条件は全く整っていない」と指摘した。

  プロの投資家はテクノロジー株により慎重になり、ゴールドマンの顧客ファンドの同セクターへのエクスポージャーは、市場全体との比較で昨年11月以来の低水準となった。

  また、18日に公表されたバンク・オブ・アメリカ(BofA)の月次ファンドマネジャー調査で示されたハイテク株への配分は過去最低だった。

  

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