(ブルームバーグ): 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=109円台半ばで推移。実需の売りや米中関係改善を期待した中国人民元買い・ドル売りでやや弱含んだ後は、海外時間に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて動意薄となった。ユーロは欧州中央銀行(ECB)の金融政策発表を前に弱含み。

市場関係者の見方

あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト

仲値まではドル買いもあって支えられたが続かず、米中の話で人民元が大きく買われたことがドル売り材料になり、ドル・円が下げている面も米CPIは予想を上回っても、米金融当局はインフレは一時的とのスタンスを変えていないし、悪ければ実際にインフレは予想ほど進んでいないとなるため、きょうのところは米金利低下でドルが売られやすい材料になりそうECBはラガルド総裁らが今の債券購入ペースの維持を示唆しているし、コンセンサスは変更なし。ユーロもそれを織り込んで高値から落ちてきているので、予想通りの結果だとあまり動かないかもしれない

三井住友銀行NYトレーディンググループの田村英也グループ長

東京市場は米CPIとECBの前で様子見、動きづらい米CPIが強ければ初期反応は米金利上昇・ドル買いになると思うが、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)での早期正常化期待にはなかなかつながりづらい時間帯なので、ドル買いの動きも続かないだろう

背景

5月の米CPIの市場予想では前年比4.7%上昇と、4月の4.2%からさらに加速することが見込まれている4月は2008年以来の大幅な伸び米10年債利回りは9日のニューヨーク時間に一時1.47%と5月7日以来の水準に低下その後やや戻すも、10日のアジア時間の取引では1.48%前後へじり安ECBは10日の政策委員会で金融政策の現状維持を決める見込みパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の資産買い入れペースはさらに3カ月続くとエコノミストの多くが予想中国商務相と米商務長官は10日に電話会談し、両国の貿易と投資関係推進で一致したドル・オフショア人民元は一時0.2%安の1ドル=6.3781元

©2021 Bloomberg L.P.