(ブルームバーグ): 仮想通貨に懐疑的な目を向ける米連邦準備制度理事会(FRB)が、ビットコイン関連のジャンク債をバランスシートに早々に取り込んだとすれば驚きだろう。

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)でクレジット市場が凍り付いた2020年、米金融当局は市場の流動化を促すため、社債を投資対象とした上場投資信託(ETF)を購入した。今年3月末、SPDRブルームバーグ・バークレイズ・ハイイールド・ボンドETFの保有で、米金融当局は4位になった。

  JNKの銘柄コードで取引されるこのETFは、米ソフトウエア会社マイクロストラテジーがビットコインを購入するために8日に発行したジャンク債に、約0.01%を投資している。従ってテクニカルな意味ではあるが、FRBは同ETFを現在も保持していると仮定して、マイクロストラテジーによる仮想通貨戦略に極めて微力ながら力を貸したことになる。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリスト、アタナシオス・プサロファギス氏は同ETFにマイクロストラテジーが早々に含まれたことについて、「極めて小規模とはいえこんなに早いとは、率直に言って驚いている」と語る。「社債ポートフォリオマネジャーにはどの社債を取り込むかについて、若干の裁量が認められている。このため、指数に採用される前に少数をポートフォリオに取り込めるようになっている」と説明した。

  米金融当局者がこれまで仮想通貨に対して取ってきたスタンスを考慮すれば、この展開は数奇な巡り合わせだ。パウエルFRB議長は4月、仮想通貨は投機の媒体にすぎないと発言。欧州中央銀行(ECB)や日本銀行の当局者もおおむね同様の心情だ。ブレイナードFRB理事は5月、仮想通貨に対応して規制は「進化」し、広がる必要があると述べた。

  FRBが保有する別の社債ETF、アイシェアーズ・ブロード・USD・ハイイールド社債ETF(銘柄コードUSHY)も、小規模だがマイクロストラテジーの社債に投資していることがブルームバーグのデータに示されている。

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