(ブルームバーグ):

中国株は危険過ぎて投資できない領域に入ってしまったのか−。ゴールドマン・サックス・グループの顧客の間では、中国当局による企業への締め付け強化を懸念する声が増えている。

  ゴールドマンのストラテジスト、劉勁津(キンガー・ラウ)、ティモシー・モーの両氏はリポートで「最近では中国株への投資に関する顧客との会話で、『投資不可能』という言葉がよくささやかれるようになった」と指摘した。

  中国政府は民間ビジネスを格差拡大と金融リスクの元凶と位置付け、数カ月にわたって締め付けを強化。今週は中国市場で動揺が渦巻いた。売り浴びせで主要株価指数は弱気相場入り寸前まで追い込まれたが、当局や国営メディアの介入で29日は持ち直した。

  ゴールドマンのストラテジストらは、一部の産業を標的とした「極端な規制」があらゆる企業に適用される可能性は低いとして、過剰に悲観しないよう提言した。

  リポートは2015年の相場急落を引き合いに、投資家のセンチメントに共通のパターンがあると指摘。当時は人民元建てA株が40%以上の値下がりとなったが、結局は市場に信頼感が戻り、1年後には資金流入はそれまでの最高を上回るまでになったという。

  それでも現時点で売り一巡と判断するには時期尚早だと、ストラテジストらは警戒する。ゴールドマンはオフショア中国株の投資判断を、オーバーウエートからマーケットウエートに引き下げた。

  「規制の向かい風は今後も、中国株投資家のバリュエーション(投資尺度)判断に強く吹き付けるだろう」とリポートは予想。「変曲点に到達したと判断するのは時期尚早のようだ」とした。

  ゴールドマンは中国A株の投資判断はオーバーウエートで維持。今年下期に財政政策が緩和されることが追い風になるとみている。A株の指数は政府が支援する産業へのエクスポージャーが高いとも、ストラテジストらは指摘した。

 

 

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