(ブルームバーグ): 4日の米株式市場ではS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均が反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が2023年の利上げ開始見通しを示したことや、ADP民間雇用者数の伸びが予想を下回ったことが売り材料となった。

  クラリダ副議長は講演で、米経済が金融当局の予想通りに推移した場合、当局は債券購入のテーパリング(段階的縮小)について年内に発表し、2023年には利上げを開始するとの見通しを示した。その前には米財務省が、四半期定例入札の発行規模を将来縮小する可能性を示唆していた。

  ADP統計が弱い内容となった一方、米供給管理協会(ISM)非製造業総合景況指数は過去最高を更新。景気が回復する中でも雇用を巡る障害が続いていることを示唆した。

  S&P500種は前日比0.5%安の4402.66。ゼネラル・モーターやCVSヘルスが決算発表後に売られた。ダウ平均は323.73ドル(0.9%)安の34792.67ドル。一方、テクノロジー銘柄は比較的堅調で、ナスダック総合指数は0.1%上昇した。

  グレース・キャピタルのケイト・ファディス社長兼最高投資責任者(CIO)はこの日の相場展開について、「われわれがまだ困難を脱していないことを示唆している」と指摘。「その反面、この1年は非常に堅調だった。市場が大きく一呼吸入れるのももっともなことだ」と語った。

  米国債相場は乱高下。民間雇用者数が予想を下回ったことで序盤は買い優勢だったが、クラリダ氏の発言後は中期物中心に売られた。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.18%。日中の変動幅は1.13%近辺から1.21%近辺までと大きかった。

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して上昇。利上げの要件が2022年末までに達成される可能性があるとしたクラリダFRB副議長の発言が、ドル買いを誘った。円は全面安。米国債利回りがこの日の最低水準から持ち直したことが背景にある。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円で0.4%高の1ドル=109円48銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1837ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は3日続落。中国が新型コロナ感染再拡大への対応を迫られる中、米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で原油在庫が3月以来の大幅増となったことを受け、需要回復を巡る懸念が強まった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は前日比2.41ドル(3.4%)安の1バレル=68.15ドルで終了。終値ベースでは約2週間ぶりの安値となった。ロンドンICEの北海ブレント10月限は2.03ドル安の70.38ドル。

  ニューヨーク金相場は上昇分をほぼ失う展開。7月のISM非製造業景況指数で力強い活動拡大が示されたことから、逃避先としての金の需要が減退した。2023年の利上げ開始を示唆するクラリダFRB副議長の発言もあり、米金融緩和策が近く縮小されるとの懸念が強まった。

  金スポットはニューヨーク時間午後2時46分現在、前日比0.1%未満上げて1オンス=1810.97ドル。一時は1.2%上昇する場面もあった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比ほぼ変わらずの1814.50ドルで終了した。

USTs Mixed After Volatile Session; Belly Lags After Clarida Talk(抜粋)

Dollar Rebounds on Clarida’s View of 2023 Rate Hike: Inside G-10(抜粋)

Oil Decreases as Crude Stockpile Data Adds to Virus Concerns(抜粋)

Gold Pares Gains After ISM Report, Comments From Fed’s Clarida(抜粋)

(市場関係者のコメントなどを追加、相場を更新します)

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