(ブルームバーグ):

週明けの欧米株式相場は、前日のアジア市場の流れを引き継いで大幅安。ダウ工業株30種平均は一時970ドル余り下げました。中国不動産大手、中国恒大集団を巡る懸念がきっかけで売りが膨らんだ形。中国当局がこの問題をどう処理するのかも明確でなく、不安はくすぶりそうです。市場関係者からはまた、「あまりに長期にわたり相場の変動が小さく、伸び切った状態にあった」ことも、大幅安の一因だとの指摘が聞かれました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

計算ミスの怖さ

習近平国家主席が中国不動産セクターに対する締め付けをどの程度まで進めるかという問題が、世界のトレーディングデスクの間で喫緊のものとなっている。20日の市場は、習主席が中国経済を損なうことなく不動産市場の行き過ぎを抑制しようとする中で計算ミスを犯すリスクを慌てて織り込みに動いた。ゴールドマン・サックス・グループは、中国恒大の問題が経済に「重大な影響」を及ぼすのをどのように阻止しようとしているのか、当局は「より明確なメッセージ」を送る必要があると指摘。ソシエテ・ジェネラルは「ハードランディング」の可能性を30%とみている。

一部ファンドが株売りも

20日の株式相場急落は、ボラティリティー連動型ファンドの強制的なレバレッジ解消を引き起こす恐れがあると、ノムラ・セキュリティーズが分析した。S&P500種株価指数は寄り付き後に1.7%安となったが、同社ストラテジストはこの規模の下落なら、この種のファンドから150億−400億ドル(約1兆6400億−約4兆3800億円)の売りが促され、「ボラティリティー拡大」が続けば、さらに多くの売りが出るはずだと分析した。

接種済みなら入国可能

米政府は近く、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了していれば、航空機を利用した外国人の大半について入国を認める方針にかじを切る。米国の渡航方針に対するここ数カ月で最も抜本的な変更。ホワイトハウスによると、新たな方針は「11月初旬」から適用されるが、具体的な日時は明らかでない。相場全体に売りが優勢となる中、米政府の新たな方針を好感した航空株はこの日、相対的に堅調な値動きとなった。

棚上げ

米最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者コインベース・グローバルは、仮想通貨を貸し出すことで利息が得られる金融商品をローンチする計画を棚上げする。米規制当局からの圧力に屈した格好だ。この商品は「レンド」と呼ばれ、同社が募集を開始した場合には提訴に直面する可能性を証券取引委員会(SEC)から警告されていた。コインベースのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は、SECが「極めて不可解な行動」と取ったとして強く批判していた。 

金融の世界で再び

ムニューシン前米財務長官が、プライベートエクイティー(PE)投資で数十億ドル規模のファンドを立ち上げた。事情に詳しい複数の関係者によると、自身の投資会社リバティ・ストラテジック・キャピタルで約25億ドル(約2740億円)を集めた。資金のほとんどは、サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)など中東の政府系ファンドから調達したものだという。ゴールドマン出身のムニューシン氏は政界入り前にもヘッジファンドを設立したり、映画製作に携わったりしてきた。

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