(ブルームバーグ): 21日の香港株式市場で、中国不動産開発大手の中国恒大集団株が大幅続落。ドル建て社債も値下がりしている。格付け会社S&Pグローバル・レーティングが中国恒大はデフォルト(債務不履行)寸前の状況にあると指摘したことを受け、より幅広い波及懸念が強まった。

  21日の中国恒大株は一時7%下落。前日は約10年ぶりの安値で引けていた。ブルームバーグがまとめた価格によると、2022年償還のドル建て債(表面利率8.25%)は額面1ドルに対して24.9セントと0.3セント下落。恒大はアジアで最大の高利回り債発行体となっている。

  S&Pは20日のリポートで、「中国政府は複数の主要開発業者の破綻を引き起こしたり、経済へのシステミックリスクをもたらしたりする広範な波及がある場合にのみ、介入せざるを得ないとわれわれは考えている」とし、「恒大だけの破綻ならそのようなシナリオにつながる公算は小さそうだ」と説明した。

  だが、S&Pは中国恒大の問題が国内不動産セクターやジャンク(投機不適格)級のクレジット市場に対する投資家の信頼感に一段の打撃となる恐れがあるとも指摘。波及懸念が世界的な相場下落に拍車を掛けている。

  恒大の許家印会長は、同社が最も暗い時期から近く抜け出すと固く信じていると従業員に伝えたと、同社の書簡を引用して中国紙・証券時報が報じた。建物の確実な引き渡しに向けて建設の全面再開を加速するとも説明したという。同社の広報担当者は書簡が本物だと確認した。

中国恒大は暗闇から近く抜け出すと許会長が従業員に伝える−証券時報

  中国政府が債務の伸び抑制に向けて設けた「三条紅線(3つのレッドライン)」を通じ、この1年にわたり不動産セクターに打撃となってきた政策の引き締めを投資家が見極めようとしている。中国政府がどの程度支援する可能性があるのかを巡り議論が活発になっている。

 

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