(ブルームバーグ): 金融界は現在、深刻な資金難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団の債務問題を注意深く見守っているが、同国では経営難に直面する不動産開発大手が他にも存在する。この企業はマンハッタンとロサンゼルス、ハワイでのプロジェクトに関連し、今後も計画を継続できるかどうかの瀬戸際に立たされている。

  中国泛海控股集団(チャイナ・オーシャンワイド・ホールディングス)傘下で香港拠点の不動産開発会社は今年に入り、規制当局への届け出で、債務再編やポートフォリオの一部売却といった財務強化の計画を完了できない場合、「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)」として事業活動を続けられない可能性があると警告している。

  また中国泛海の別の子会社もサンフランシスコでのプロジェクトを一時停止。同社はサンフランシスコで2番目に高いビルの建設を目指しているが、プロジェクト停止により地面に穴が開いたままの状態となっている。全て合わせると、中国泛海では35億ドル(約3830億円)規模の米国のプロジェクトが一時停止、ないし完成には程遠い状況となっている。

  中国泛海はパートナーとなり得る企業と幾度も協議を行ったが不調に終わり、中国不動産業界に動揺が広がる中で融資の継続や現金確保に取り組んでいる。

  このところ世界の金融市場では、中国恒大に対し抗議を続ける顧客や投資家を落ち着かせるため中国政府が救済措置を講じるかどうかに注目が集まっている。中国恒大を巡る政府の対応は、中国泛海によるプロジェクト存続への取り組みを助け、主要な米不動産市場にもたらし得る打撃を回避しようという投資家と金融機関の意欲に影響する可能性がある。

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