(ブルームバーグ): 日本と米国、オーストラリア、インドの4カ国は24日、ホワイトハウスで4カ国の枠組み「クアッド」として初の首脳会談を行った。4首脳は太平洋地域における中国の影響力に対抗する取り組みについて協議し、結束を示した。

  バイデン米大統領は「新型コロナウイルスから気候、新たな技術など現代の重要課題に取り組むために集まった」とホワイトハウスで述べた。

  どの首脳も記者団への発言で中国に言及しなかったものの、今回の会談の狙いは明らかだ。

  モリソン豪首相は「抑圧とは常に無縁であることを願うインド太平洋地域で、すべての国の主権が尊重され、紛争が国際法に基づいて平和的に解決されるよう、われわれはここに団結している」と語った。

  ただクアッドが成功するために乗り越えなければならない難題も少なくない。米国アフガニスタン撤退のほか、新型コロナワクチン配布を巡る発展途上国の不満、気候変動問題への取り組み、5G(第5世代通信)テクノロジーなどだ。

  4カ国首脳は24日夜に発表した共同声明で「初の会合から、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)や気候変動問題、重要な新興の技術など世界で最も差し迫った一部課題への対応でかなり前進した」との見解を示した。

  バイデン氏は大統領就任後、中国に対抗する上ではトランプ前政権のような一方的なアプローチではなく、インド太平洋地域の民主主義国家が共同で行動する方が効果的だと主張し、この4カ国の枠組みを重視してきた。

  バイデン氏は「われわれは成し遂げる方法を知っている。そして挑戦を受けて立つ」と述べた。

  共同声明では、インドがワクチン輸出を近く再開する方針を発表するなど新型コロナを巡る進展が言及された。また、4カ国はワクチン12億回分を全世界に提供することも表明した。

  さらに「クアッド・インフラパートナーシップ」創設のほか、4カ国が取り組みの調整などで定期的に会合を開くことも明らかにした。「サイバー脅威」で協力し「重要なインフラを確保する」方針も示した。

  一方、菅義偉首相は東京電力福島第1原子力発電所の事故後に導入された福島県産の食品輸入規制を米国が撤廃したことについて、バイデン大統領に謝意を示した。

 

(10段落目に共同声明の内容を追加して更新します)

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