(ブルームバーグ): 米シカゴ連銀のエバンス総裁は、サプライチェーン混乱による足元のインフレ圧力が弱まった後も、インフレ期待を高めるため、金融政策を緩和的に維持する必要があるとの考えを示した。

  エバンス総裁は27日、バージニア州アーリントンで開催された全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次会議で講演。講演原稿によると、「足元でみられる供給サイドに起因する一過性のインフレ率上昇では、目的を達成するのに十分ではないと考える」と発言。「当局の責務を果たせるほど十分に長期のインフレ期待を押し上げるには、金融政策に誘発され、2%を持続的にオーバーシュートするインフレ期間が必要になると想定する」と述べた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は先週、債券購入プログラムのテーパリング(段階的縮小)を近く開始する可能性が高いことを示唆した。

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  エバンス氏は講演でこのガイダンスを繰り返したが、ゼロ近辺で維持しているフェデラルファンド(FF)金利の見通しについては「もっと不透明だ」と指摘した。

  同氏はFOMCの経済予測に言及し、「2022−24年の予測で示されたような若干のオーバーシュートは改善と言えるが、インフレが2%を持続的に上回ることを強く示唆するものではないと考える」と説明した。

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