(ブルームバーグ): 22日の米株式市場では、S&P500種株価指数が8営業日ぶりに反落。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレに関して一定の懸念を示唆したことが響いた。

  ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は0.9%安。スナップがネット広告事業に慎重な見方を示したことも、テクノロジー株を圧迫した。

スナップ株急落が業界全体に波及、時価総額1000億ドルが吹き飛ぶ

  パウエル議長は米金融当局が物価上昇圧力を注視しており、それに応じて行動するとの考えを示した。インフレを押し上げている世界的なサプライチェーンの制約と供給不足については、「従来の想定より長期に及ぶ可能性が高く、来年になってもしばらく続きそうだ」と指摘。その上で、そうした供給面での制約がいずれ改善されるのに伴い、インフレ率は低下するというのがなお最も可能性の高いシナリオだと述べた。

FRB議長、「テーパリング開始へ順調」−インフレ鈍化を予想 (1)

  S&P500種は前日比0.1%安の4544.90。ナスダック総合指数は0.8%下落。ダウ工業株30種平均は73.94ドル(0.2%)高の35677.02ドル。

  米国債相場は長期債中心に上昇。ニューヨーク時間午後4時26分現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.64%。

  ビアンコ・リサーチ創業者のジム・ビアンコ社長は「ある種の長期的なインフレ上昇環境にあるという懸念が市場で強まっている」と指摘。「それは好ましいシナリオではない」と述べた。その上で、米金融当局がインフレに対応すれば株式相場は嫌気するだろうし、当局が行動しなければ債券相場が嫌がるだろうと説明した。

  外国為替市場ではドルが下げ幅を縮小した。パウエル議長はインフレの深刻なリスクがあると判断される場合には、手段を活用するとも言明した。同氏がインフレ長期化の可能性を警告したのを受けて、逃避先通貨が買われ、円が主要10通貨で値上がり率トップ。スイス・フランも上昇した。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのウィン・シン氏は「米経済指標が引き続き堅調で、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)発表が広く予想される中、米金利とドルの上昇軌道は変わらないと当社では考えている」と述べた。

  ニューヨーク時間午後4時27分現在、主要通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。週間ベースでは2週連続の下げ。ドルは対円で0.5%安の1ドル=113円47銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.1642ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反発。週間ベースでは9週続伸となり、2015年以来の長期連続高となった。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による市場への供給が限定的なことや、米原油在庫の減少が背景にある。

  バイデン米大統領は21日夜、米国ではガソリン高が来年も続くとの予想を示し、OPECなど国外の産油国が供給を抑制しているためだと指摘した。また米最大の原油貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫は減少が続いており、原油価格が1バレル=100ドル超となった時期の水準に近づきつつある。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は1.26ドル(1.5%)高の1バレル=83.76ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は92セント上げて85.53ドルで引けた。

  金スポット相場は上昇。ドルが下げたことで、代替資産としての金の需要が高まった。また米10年債利回りが5月以来の高水準から下げたことも金相場を支えた。

  スポット価格はニューヨーク時間午後3時34分時点で0.6%高の1オンス=1793.84ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.8%上昇して1796.30ドルで引けた。

Treasury Curve Sharply Flatter as Front-End Lags on Powell Talk(抜粋)

Havens Gain Following Powell’s Inflation Warning: Inside G-10(抜粋)

Oil Has Longest Run of Weekly Gains Since 2015 Amid Supply Pinch(抜粋)

Gold and Silver Advance to Six-Week High on Weaker Dollar(抜粋)

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