(ブルームバーグ): ソニーグループは28日、今期(2022年3月期)の連結営業利益予想(従来9800億円)を1兆400億円に上方修正した。ブルームバーグが集計したアナリスト22人の予想平均1兆270億円を上回った。業績予想の増額は今期2回目で、2期連続で過去最高益となる見通し。営業利益が1兆円の大台に乗るのも初めてとなる。

  発表によると、半導体やエレクトロニクス、映画、音楽など各事業で増益を見込むことが寄与する。営業益は前期比8.9%の増益となる。ソニーは今期から国際会計基準(IFRS)を適用している。

   エレクトロニクス事業では、デジタルカメラの商品構成改善やテレビ販売台数の増加などが貢献し今期の営業益予想(従来は1700億円)を1900億円に引き上げた。デジタルカメラ向けや産業機器向けのイメージセンサーが増収見込みとなったことで、半導体事業でも営業益予想(同1400億円)を1500億円に修正した。

    十時裕樹最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で、エレクトロニクス事業は東南アジア圏の新型コロナウイルス感染再拡大で工場の稼働や部品供給に制約が出たが、「価格維持や高付加価値モデルへのシフトで高い収益性を維持できた」と説明。為替影響もプラスに働いた。ただ、足元でも半導体など部品不足が顕在化しており、そのリスクを業績予想に織り込んだという。

  稼ぎ頭のゲーム事業では、家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PSS5)」が発売から間もなく1年となるが、需要に供給が追いつかない状況が続く。7−9月期のPS5の販売台数は330万台だった。

  十時CFOは1480万台以上としてきた今期のPS5の販売目標は変えていないものの、世界的な物流の混乱や半導体など部品不足の影響が大きくなってきていることに懸念を示した。

  スマホ向けCMOS画像センサーが主力の半導体事業では、演算処理などを行うロジック半導体の確保が大きな課題となっている中、半導体の受託生産を手掛ける台湾積体電路製造(TSMC)による日本工場の計画に協力していく考えを表明した。  

ソニーG、台湾TSMCの日本工場に協力を検討−出資など巡り協議

  同時に発表した第2四半期(7−9月期)の営業利益は前年同期比1%増の3185億円と、市場予想2851億円を上回った。主にエレクトロニクス分野が大幅増益となったことが貢献した。

  ソニーGは4月にソニーから社名を変え発足した。テレビやカメラ、スマートフォンなどのエレクトロニクス事業をはじめ半導体、映画や音楽、ゲームなどのエンターテインメント関連、金融と幅広い事業を抱えることを強みとし、長期視点で企業価値の向上を目指している。

(発表の詳細を追加して記事を更新します)

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