(ブルームバーグ): バイデン米大統領は28日、税制・支出計画について1兆7500億ドル(約200兆円)規模の新たな枠組みを発表した。この枠組みは幅広い民主党議員から高く評価されたものの、今後細部の多くを決める必要がある。

  バイデン大統領は当初の3兆5000億ドル規模から縮小した同枠組みで民主党の結集を図るため、欧州歴訪への出発を遅らせた。民主議員らは大統領の優先施策を巡る行き詰まりの打開策として枠組み発表を歓迎したが、一部議員は家族のための有給休暇など今回外された優先施策の復活を狙っている。

  バイデン大統領は28日に連邦議会議事堂を訪れ、増税や気候変動対策、社会保障への支出を含むパッケージについて下院民主党議員らに説明。子育てと医療、気候変動対策における連邦支援を拡大する内容で、法人税の15%最低税率課税や自社株買いへの課税、1000万ドルを超える年間所得に対する新たな課税などで財源を確保する。

  ホワイトハウスの資料によれば、新たな歳入は10年間で総額2兆ドルと見込まれている。

  家族を理由にした有給休暇のほか、処方薬に関する取り決めなどが除外された。

  バイデン大統領と下院民主党議員の会合の出席者3人によると、大統領は「下院および上院での過半数と大統領としての私の職務が来週の展開で決まると言っても誇張ではない」と語り、自分と議員らの将来はこの枠組みを合意可能な法案テキストに取りまとめ、通過させられるかどうかにかかっていると訴えた。

  下院民主党はその後、法案の大まかな草案を公表し、来週までの休会に入った。採決に向け法案の準備が整うのは数日ないし数週間先になる可能性が高い。

  下院民主党の進歩派は1兆7500億ドル規模の税制・支出計画枠組みを大筋で支持したが、上院を通過している5500億ドル規模のインフラ法案については税制・支出法案と共に採決の準備が整うまでは引き続き前進させない方針。

  下院民主党の進歩派議員連盟「コングレッショナル・プログレッシブ・コーカス(CPC)」トップのジャヤパル議員は、「われわれはテキストの用意が整った段階で両案に賛成票を投じるつもりだ」と語った。

  これまで税制・支出計画の規模縮小などを求めてきた同党穏健派のマンチン、シネマ両上院議員にとって、大統領が示した最新の枠組みは要求の大半を満たすものと見受けられるが、両議員はまだ支持を表明していない。

  ペロシ下院議長は28日午前、インフラ法案の同日中の採決を目指して動いたものの、進歩派が賛成票を投じないと表明したため採決を断念した。

(ペロシ議長の動静やジャヤパル議員の発言などを追加して更新します)

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