(ブルームバーグ): 中国の著名テニス選手、彭帥さんの安否を巡る懸念から同国での全大会を中止すると発表した女子テニス協会(WTA)について、共産党系の環球時報は「パンドラの箱を開けつつある」と警告した。一方、 国際オリンピック委員会(IOC)は彭さんと2回目のビデオ通話を行ったと明らかにした。

  環球時報は、WTAが「急進主義」を示していると英語で書かれた社説をツイッターに投稿。中国からツイッターにはアクセスできず、この社説は同紙ウェブサイトや中国語のプラットフォームには掲載されていない。

  社説では、来年開催される北京冬季五輪にボイコットを呼び掛ける欧米政治家の動きと関連付け、「WTAは中国の政治制度に反対する西側世論に突き動かされて行動した」と主張。WTAが「スポーツ界全体の悪い見本になっている」とし、「五輪精神への背信」だとWTAメンバーを非難した。

女子テニス協会、中国での大会開催中止−彭帥さん巡る問題で懸念表明

  IOCは2日遅く、彭さんと前日に2回目のビデオ通話を行ったとし、「今後も定期的に連絡を取っていく」と発表した。

  1回目の通話後には、彭さんを沈黙させようとする中国政府にIOCが加担しているとの批判が巻き起こったが、「われわれは『静かな外交』を活用している。状況を踏まえた上で、各国政府や他の機関の経験に基づくと、人権問題などを効果的に進めるには静かな外交こそ最も有望な方法であることが示唆される」と説明。今回の通話で彭さんが「安全で健康な様子」であることが「再確認された」と付け加えた。

China Warns WTA of ‘Pandora’s Box’ as IOC Speaks With Peng Again(抜粋)

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