(ブルームバーグ):

トヨタ自動車は欧州で販売する自動車をゼロエミッション車に限定する準備を2035年までに整える方針を示した。欧州連合(EU)が掲げる温暖化ガスの大幅削減計画に合致する。

  トヨタはまた、2030年末までに西欧で販売する自動車の半数以上をゼロエミッション車とする新たな中期目標も設定した。

EU、気候対策を大幅加速−自動車や貿易など全産業で抜本的改革 (1)

  トヨタの方針はEUが7月に提案した気候変動対策と整合する。同社は35年までの目標達成に関して、EUがバッテリー充電と水素補給のための十分なインフラを整備することを前提としていると説明した。

  今回トヨタが示した方針はやや意外な面もある。同社経営陣は長い間、排ガス削減への対応に関しては完全な電気自動車(EV)がより広く普及するまで、「プリウス」などハイブリッド車を推進していく考えだった。そうした戦略の正当性は、近年の欧州での販売動向に表れている。2015年にドイツのフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が明るみになって以降、消費者の間ではディーゼルエンジン車を避ける動きが強まった。トヨタの販売は急増し、トヨタ車の二酸化炭素平均排出量は従来からの大手メーカーの中で最低となっている。

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  だがハイブリッド車で大きく成功しているトヨタも、欧州の一部消費者はまだ完全なEV車に移る準備ができていないと主張するのは難しい状況となりつつある。欧州で今年1−9月に登録された完全なEV車は80万台余りと、前年同期から90%超の増加となった。またEVメーカーのテスラは昨年、時価総額でトヨタを上回り世界トップの自動車メーカーとなった。

  トヨタ・モーター・ヨーロッパのマシュー・ハリソン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「われわれが守勢に立っている、ないし消極的だいうことは全くない」と言明。「今後も常に誠実に対応していくが、われわれとしてはインフラならびに再生エネルギー容量の見通しという点で同様の確信と取り組み、そして進展を必要としている」と語った。

 

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