(ブルームバーグ): 3日の米株式相場は反落。大型テクノロジー株が大きく売られ、相場全体を押し下げた。今週は金融市場が乱高下した1週間となった。

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派傾斜や、新型コロナウイルスのオミクロン変異株感染拡大が世界的な経済再開の動きにもたらす影響を巡る不透明感など、ここ数日は消化する材料が多かった。強弱まちまちの内容となった米雇用統計は、一段のボラティリティーを回避するきっかけにはならなかった。同統計はゲームチェンジャーにはならないとの見方が理由だ。米金融当局はインフレ高進を背景に、資産購入のテーパリング(段階的縮小)を加速させる可能性が高い。

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  テスラは6.4%安。フェイスブック親会社のメタ・プラットフォームズは最近記録した最高値から19.7%下落し、弱気相場入りに近づいた。アップルも安い。複数の米国務省職員の携帯電話にハッカーが侵入したと伝わった。

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  この日は米国に上場する中国株の指数も下落。中国の配車サービス大手、滴滴グローバルは米上場廃止の準備を進めている。米証券取引委員会(SEC)は外国企業に米当局の会計監査受け入れを義務付ける方針で、これを受け入れない場合は上場廃止となる恐れがある。

  S&P500種株価指数は前日比0.8%安の4538.43。ダウ工業株30種平均は59.71ドル(0.2%)下げて34580.08ドル。ナスダック総合指数は1.9%下落。  

  米国債相場は上昇。米雇用統計発表直後は荒い値動きとなったが、その後は一本調子に上げた。ニューヨーク時間午後4時22分現在、10年債利回りは9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.35%。

  ハリス・ファイナンシャル・グループのマネジングパートナー、ジェイミー・コックス氏は「この日の雇用統計は複雑だ。スタグフレーションの警鐘を大きく鳴らすのは来月発表の修正値を待ってからで良さそうだ。ただし、パウエルFRB議長が今週言及したテーパリングの加速が、今回の統計によって押し戻されると考えるのは間違いだろう」と述べた。

  外国為替市場では、円とスイス・フランが上昇。米雇用統計を受けて、リスクテーク意欲が減退した。ドル指数は前日比でほぼ変わらず。ただ、株式相場の下落や同統計を受けて値動きが荒かった。

  クレディ・アグリコルのバレンティン・マリノフ氏は「ドルは日中を通して、他通貨に対する金利面での優位性を失った。為替の見通しは金利市場が米国の早期利上げを引き続き織り込むかどうかに左右される」と指摘した。

  ニューヨーク時間午後4時22分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%未満の上昇。ドルは対円では0.3%安の1ドル=112円79銭。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.1310ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は小反落。週間ベースでは6週連続の下落と、2018年以降で最長の値下がり局面となった。オミクロン変異株を巡る懸念で市場が揺らいだことに加え、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が今週、生産引き上げ計画の継続を決めたことが背景にある。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は、前日比24セント(0.4%)安の1バレル=66.26ドルで終了。一時は4.1%上昇する場面もあった。週間では2.8%の下げ。

  一方、ロンドンICEの北海ブレント2月限は前日比21セント上昇し、69.88ドルで引けた。

  ニューヨーク金相場は反発。雇用統計が強弱まちまちの内容となる中、債券利回り低下を受けて金が買われた。

  金スポット相場はニューヨーク時間午後3時35分現在、0.9%上昇して1オンス=1783.99ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は1.2%高の1783.90ドルで引けた。

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