(ブルームバーグ): 国際通貨基金(IMF)は、今年と来年についてIMFが予想する世界の景気回復に「下振れリスク」があるとみており、新型コロナウイルスの新たな変異株が成長を阻害する可能性があると懸念している。IMFのチーフエコノミスト、ギータ・ゴピナート氏が4日、明らかにした。

  広州で開かれた国際金融フォーラム(IFF)でゴピナート氏はオンライン形式で講演し、「総合的なリスクの大半が下向きだ」とした上で、新たな変異株「オミクロン」は見通しのリスクを高める可能性があり、より強力な変異株の出現で景気回復がさらに打撃を受ける恐れもあると指摘した。

  IMFは10月に今年の世界成長率予想を5.9%に下方修正した。その際、「各国間の景気見通しの危険な格差」に警鐘を鳴らした。

IMF、世界の成長見通し下方修正−「危険な格差」に警鐘

  ゴピナート氏は各国・地域中銀がインフレ圧力について「かなりの警戒姿勢」を保ち、政策の独立性を維持する必要があると述べた。また米国のインフレ加速と、今後数カ月の需給混乱を巡る相当な不透明感は「インフレ高進がさらに進む展開」につながりかねず、その結果、外貨で借り入れを行っている国を中心に多くの新興国にマイナスの波及効果が出る恐れがあると論じた。

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