(ブルームバーグ): デジタル資産の最近の急激な下げは「DeFi(ディーファイ、分散型金融)」にとって特に厳しい状況をもたらしている。DeFiの分野は2年足らず前に未来の金融ともてはやされて以来、規模が急拡大していた。

  暗号資産(仮想通貨)ビットコインが昨年11月に付けた過去最高値から50%値下がりしたことが大きく取り上げられているが、「Aave(アーベ)」や「コンパウンド」、「メーカーダオ」といったDeFiプロトコルに使用されるトークンの多くがここ数週間にそれよりもさらに大きな痛手を受けている。清算や開発者・ユーザーの流出が背景にある。

  銀行など仲介者を経由しないデジタル通貨の取引・貸借を可能にするDeFiのアプリは、1年半ほど前に突然登場した。しかし、大半のDeFiの案件では違法取引阻止に向けたユーザーの身元確認さえ行われておらず、規制当局の監視が強まるとの懸念が高まった昨夏には陰りが見え始めた。

  暗号資産の弱気相場が1年続き、ユーザーの需要が枯渇すれば、DeFiアプリの80%は消滅する可能性があると、ダップレーダーのシニアデータアナリスト、ペドロ・エレーラ氏はみる。「恐らく業界価値の80%を保有する20%のアプリが存続するだろう。広く利用されていないプロトコルは消える可能性がある」と指摘した。 

  ダップレーダーによると、アクティブなDeFi関連アプリは現在150近くあり、保有するユーザー資金は約1070億ドル(約12兆円)と、年初から約300億ドル減少している。

  データトラッカーのデューン・アナリティクスによると、トークンの価値急落をきっかけにローン清算が相次ぎ、この1週間にDeFiプロトコルで約3億ドルの資産が清算された。

DeFi Shakeout Seen as Liquidations Lead to Crypto User Exodus(抜粋)

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