(ブルームバーグ): 12日の米株式相場は続落。原油価格が1バレル=100ドルを超えて急回復したことから、インフレ懸念が再燃した。金融業界の決算発表開始を13日に控え、大手銀行株が売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.3%安の4397.45。ダウ工業株30種平均は87.72ドル(0.3%)安の34220.36ドル。ナスダック総合指数も0.3%低下。

  物価圧力はピークに近いとの観測に支えられ、S&P500種は朝方上昇していたが、上げを消した。米大手銀行6行ではJPモルガン・チェースが先陣を切って決算を発表する。ウクライナでの戦争をきっかけとしたボラティリティーが投資銀行やトレーディング事業にどのように影響したかにウォール街は注目している。

  3月の米消費者物価指数(CPI)では、ガソリンが月間上昇分の半分に寄与した。ただ、食品とエネルギーを除くコアCPIは伸びが市場予想を下回った。

米消費者物価指数8.5%上昇、伸び加速−FRBへの圧力強まる (2)

  米国債相場は短期債中心に上昇。米コアCPIが予想を下回ったことを受けて、利回りカーブはスティープ化した。ニューヨーク時間午後4時21分現在、10年債利回り6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.73%。早い時間には、2018年12月以来の高水準を付ける場面もあった。2年債利回りは11bp低下の2.38%。

米短期債の利回り急低下、2年債は一時2.4%割れ−CPI発表後に

  コメリカ・ウェルス・マネジメントのジョン・リンチ最高投資責任者(CIO)は、「根強いインフレ圧力は投資家センチメントを圧迫し続ける可能性がある」と指摘。「投入コストや価格決定力、マージン圧力を理解する上で、1−3月期決算の電話会議が重要になる」と述べた。

  外国為替市場ではドル指数が9営業日続伸。ロシアのプーチン大統領がウクライナとの和平交渉は「行き詰まっている」との認識を示したことで、戦争長期化への懸念から、ユーロが1カ月ぶり安値に下げた。原油高を追い風に、資源国通貨は値上がりした。

プーチン氏、ウクライナとの交渉は「行き詰まり」−侵攻は継続 (1)

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ニューヨーク時間午後4時22分現在、ドルは対円で前日比ほぼ変わらずの1ドル=125円34銭。ユーロは対ドルで0.5%安の1ユーロ=1.0829ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は急反発。ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を継続すると表明したことが背景。中国・上海市が新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を一部緩和したことも、需要を巡る懸念の一部緩和につながった。

  オアンダのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「中国がロックダウン措置を一部解除し始める中で、原油相場の調整は終わったようだ」と指摘。「エネルギー市場は今や戦略石油備蓄の協調放出をおおむね織り込んでいる。中国が厳格なロックダウンや隔離措置にどこまで固執するかに関して、市場は恐らく過度に悲観的だった」と分析した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物5月限は、前日比6.31ドル(6.7%)高の1バレル=100.60ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント6月限は6.16ドル高の104.64ドル。

  ニューヨーク金相場は続伸。スポット相場は5営業日連続の上昇となった。米CPI統計でコア指数の伸びが市場予想を下回り、米国債利回りが低下したことが背景。

  スポット価格はニューヨーク時間午後2時37分現在、前日比0.8%高の1オンス=1968.61ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、1.4%高の1976.10ドルで終了した。

Treasuries Front-End Rallies, Curve Steeper After Inflation Data(抜粋)

Greenback Climbs For Ninth Day as Euro Sinks: Inside G-10(抜粋)

Oil Tops $100 as Putin Vows to Advance War, China Eases Lockdown(抜粋)

Gold Heads for Fifth Straight Gain After Moderate U.S. Core CPI(抜粋)

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