(ブルームバーグ): 約2年ぶりに対面形式で開催されている「世界経済フォーラム(WEF)」の年次総会(ダボス会議)で議題の一つとなっているのが、新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的流行)を受けて始まった在宅勤務だ。

  多くの国・地域で包括的なワクチンプログラムが導入され、人々が通常の生活に戻るための指針が打ち出されているものの、スイスのダボスに集まった企業トップの間では、将来の働き方についてのアプローチになお開きが見られる。

  米ゴールドマン・サックス・インターナショナルのリチャード・ノッド最高経営責任者(CEO)は、ゴールドマンの従業員全体の70%は毎日のように通常のオフィス勤務になっており、さらにその割合は「徐々に増えつつある」と説明。パンデミックの前はオフィス勤務の割合は約80−85%だった。

  ノッド氏は、柔軟性はこれまで常にゴールドマンのアプローチの一部であったし、それは将来においても変わらないと強調。その上で、「現在はオフィス勤務の環境になっており、従業員は多くの時間をオフィスで過ごすべきだと考えている」と述べた。

  一方、クレディ・スイス・グループのトマス・ゴットシュタインCEOは「80−90%の人員がオフィスにいるというかつての状況に戻ることは決してないだろう」と述べた。実際にオフィスに復帰している従業員の割合は37%だとし、フルタイムのオフィス勤務という体制に戻ると予想することは「非現実的」だと語った。

銀行が完全オフィス勤務に戻ることは決してない−クレディSトップ

  UBSグループのラルフ・ハマーズCEOによると、同行では人員の3分の2がオフィスと在宅を組み合わせたハイブリッド形式となる可能性が高い。ハマーズ氏はただ、各チームは対面で共に仕事をする機会を持てるよう調整する必要があるとも指摘。「指導や引き継ぎ、計画立案といった点では、対面で共同作業をするメリットはある。だが、それは毎日オフィスにいる必要があるということではない」と語った。

 

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