(ブルームバーグ): オフィス復帰を強く呼びかける最高経営責任者(CEO)らは、職場にいることで社員の結束が高まると主張するが、現実はそうではない。

  コンサルタント会社アクセンチュアが24日に発表した調査によれば、職場でつながりを強く感じると答えた従業員は6人中わずか1人。中でもオフィスに出勤している従業員から最も低い数字が出た。完全リモート勤務の従業員では22%が「つながりを感じない」と回答したが、出勤している従業員の回答ではその倍近い数字が出た。

  ヘッジファンド運営会社シタデルの創業者ケン・グリフィン氏ら、一部の企業経営者が主張する論理とは矛盾する調査結果となった。彼らはオフィス勤務は創造性と革新性を高めると言うが、従業員には通勤の費用がかかり、特に子供を持つ親には信頼できて価格も手頃な託児施設を見つけるのが難しく、オフィス勤務は解決すべき問題が山積していると考えられる。

  「問題の解決は簡単で、従業員全員を職場に戻せば人と人とのつながりは実現するという考え方もあるかもしれない」とリポートは指摘。「実際はそんなに単純じゃない」という。

週1、2日のオフィス勤務が「スイートスポット」−ハーバード論文

  労働市場が数十年みられなかったタイトな状況にある中、この2年間を難なくリモートで働いてきた労働者は、オフィスへの一斉復帰に反発している人が多い。アップルなどではリモート勤務はオフィス勤務と同じように生産的で、幸福度はずっと高いと主張し、会社の方針に反旗を翻した従業員もいる。

  多くの労働者、特にフルタイムでオフィスに勤務する従業員が孤独していると感じる理由の一つに、経営上層部から無視されているとの考えがあると、アクセンチュアでリーダーシップと人事の責任者であるエリン・シューク氏は分析する。

  「選択肢が求められている」とシューク氏は指摘。「従業員の声にもっと耳を傾け、それに基づいて行動することで実際にこの問題には対応が可能だ」と述べた。

 

©2022 Bloomberg L.P.