(ブルームバーグ): ウォール街の取引所や金融機関が照準を定め、反対姿勢を強めている提案がある。個人投資家が人気のデジタル資産プラットフォーム上で仮想通貨のデリバティブ(金融派生商品)を直接取引できるようにする案だ。

  仮想通貨交換業者FTXが出した同案は、ビットコインとイーサの先物取引から銀行など金融機関の仲介業者を締め出すものだ。こうした先物取引は証拠金を必要とする。同案を承認すべきか検討中の米商品先物取引委員会(CFTC)が25日開いた会議では、CMEグループやインターコンチネンタル取引所(ICE)などの幹部が市場へのリスクが増す恐れがあると主張し反対した。

  FTXの提案を巡る論争は激しく、ウォール街の古株が新参と対決する構図になっている。承認された場合、取引所の現在のビジネスモデルは著しく変化しかねず、伝統的な金融機関の多くは仮想通貨にとどまらず、他の資産クラスにも影響が及び、市場構造から利益を得てきたウォール街を脅かしかねないと危惧している。CFTCの最終決定までには数カ月かかる見通しだ。

  CMEのマネジングディレクターで決済最高コンプライアンス責任者などを務めるショーン・ダウニー氏は「現在ある従来モデルは順応度が高く、多くのさまざまな状況下で機能してきたとわれわれはみている」と語り、2016年の米大統領選に起因する高ボラティリティーの影響を市場は回避したと付け加えた。

  これに対し、FTXのサム・バンクマンフリード最高経営責任者(CEO)は自身の提案を擁護。同社事業モデルはアルゴリズムを活用し取引を連日監視するとして、これがリスク軽減に寄与すると主張した。同CEOはこれまでも、競争を促進し、個人投資家の機会を増やすアプローチだと発言している。

 

Traditional Wall Street Spars with FTX Over Derivatives Plan (2)(抜粋)

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