(ブルームバーグ): ウクライナのゼレンスキー大統領は国内で戦闘中に身柄を拘束された元米兵2人の解放に向けて闘うと米NBCとのインタビューで語った。ロシアの大統領報道官は今週、2人がウクライナ軍の帰属とはみなされず、捕虜の処遇に関するジュネーブ条約が適用されない公算が大きく、死刑となる可能性があると述べていた。

  ロシアによるウクライナ侵攻から4カ月が経過し、戦争で荒廃したウクライナの財政は一段と厳しさを増している。同国の政府と中央銀行の間では、流動性の供給を巡る対立がある。

  ウクライナ軍は東部ルガンスク州セベロドネツクから撤退する。首都キーウの攻略に失敗したロシア軍はセベロドネツクを主要な標的として、掌握に向け兵力を結集させている。セベロドネツクでは建物の約90%が損壊もしくは破壊されたという。

  ウクライナに欧州連合(EU)が加盟候補国としての地位を付与した動きについて、ロシア政府はEU内部の問題だとの見方を示した。

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

米、ロシア航空会社3社への部品提供停止命令

  米商務省はロシアの航空会社3社への米国製部品・サービス提供停止を命じた。対象にはロシア国有アエロフロートの格安航空部門などが含まれる。

ウクライナ中銀、流動性の供給能力に懸念

  ウクライナは戦争継続で財政が厳しさを増し、同国の中央銀行は国債買い入れによる流動性の供給能力について警鐘を鳴らしている。

  ロシアの侵攻で被った経済的な打撃により、年金から軍事作戦に至るまであらゆる支出への予算が限界だという。

ロシア軍、ウクライナ東部で攻勢強める

  ロシア軍がウクライナ東部で攻勢を強めている。ウクライナ侵攻直後のキーウ制圧失敗から転換し、ルガンスク、ドネツク両州から成る工業地帯のドンバス地方の掌握に今や集中している。両州とも2014年から親ロシア派武装勢力が一部地域で「ドネツク人民共和国」および「ルガンスク人民共和国」を一方的に宣言し、実効支配を続けている。

ロシア政府指名のヘルソン市当局者が死亡−タス通信

  ロシア国営タス通信が報じたところによれば、ロシア政府が指名したウクライナ南部ヘルソン市の当局者が24日、自動車に仕掛けられたとみられる爆弾によって死亡した。同市はロシアが占領している。この当局者は占領当局における職務のため標的にされたと、タスは現地のロシア軍政府報道官を引用して伝えた。

米、ウクライナに4億5000万ドルの追加支援

  米国は23日、先進兵器の供与を含むウクライナへの4億5000万ドル(約600億円)の追加支援を発表した。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官によると、哨戒艇やロケットシステム、追加の弾薬などが含まれる。

  バイデン米大統領は1週間前、ウクライナの安全保障支援に10億ドルを追加提供すると表明していた。

ゼレンスキー大統領、情報機関トップの更迭を検討−ポリティコ

  ゼレンスキー大統領は、バカノフ保安庁長官の更迭を検討している。ポリティコがゼレンスキー氏の側近4人およびウクライナ政府に助言する西側外交当局者1人を引用して伝えた。職務上の失策が理由で、戦時の情報機関トップとしてよりふさわしい後任を探しているという。

EU加盟候補国の地位付与を歓迎

  ゼレンスキー大統領やフランスのマクロン大統領らは、EU首脳会議でウクライナの加盟候補国の地位を認める決定が下されたことを歓迎した。ゼレンスキー氏は「特別で歴史的な瞬間だ」と表明。マクロン氏は制裁やマクロ経済・軍事・金融支援を通じた迅速な支援などのように、ロシアの軍事侵攻以降のEUの対応を反映した決定だと指摘した。

  欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、EU加盟に必要な改革に向けウクライナができるだけ速やかに前進することを確信していると述べた。

EU、飛び地への貨物取り扱い巡る助言明確化へ−リトアニア大統領

  欧州連合(EU)は、鉄道でロシアから同国の飛び地カリーニングラード州に運ばれるロシア製品を制裁に違反せずに取り扱う方法について、ガイダンスを明確化するための書類作業を行っている。リトアニアのナウセーダ大統領が記者団に明らかにした。

 

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