(ブルームバーグ): 米銀ゴールドマン・サックス・グループの幹部は2020年初期、投資資金を引き寄せようと新たなメインストリート(実体経済)を対象とした「マーカス」事業に関する明るい見通しを示した。同部門は赤字の状態から2022年には収支とんとんになるとの見立てだった。

  実際にはそのようにうまくはいっていない。同コンシューマー事業の損失は今年12億ドル(約1630億円)余りに増大することが内部予測で示されている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。4−6月(第2四半期)の同部門の資金燃焼率はこうした予測と整合的で、景気悪化に伴い貸倒引当金の積み増しを強いられる場合、損失はさらに拡大する可能性があるという。

  こうした損失は新たなビジネスラインの追加や新型コロナウイルス禍の影響、費用拡大から生じている。新たな会計規則も、同行の融資が増えるにつれ一段の引き当てを強いる見通しだ。その規模はまた、マーカスにとって最悪の時期になるとしてゴールドマンが2020年に想定していた約10億ドルを上回る。

  ゴールドマンの消費者事業はトレーディングやバンキングといった中核事業の他に、新たな収入源を見いだそうとする試みだった。ウォール街では過去2年にわたり活況が続いたが、ゴールドマンは35%の減益に備えており、リテール事業に関する予測の信ぴょう性や景気動向が厳しくなるリスクを巡って、内部で議論が生じている。

  ウェルズ・ファーゴの銀行アナリスト、マイク・メイヨー氏は「ゴールドマンは消費者事業に関して幹部に圧力をかけるであろうし、そうあってほしいと思う」と指摘。同部門の赤字には「従来事業が過去数年ほど好調でない場合、一段と厳しい目が向けられる可能性がある」と述べた。

  ゴールドマンの広報担当者はコメントを控えた。ゴールドマンは現金燃焼について、事業の拡大に必要な投資とみている。

Goldman Sees Losses Topping $1.2 Billion From Its Consumer Push(抜粋)

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