(ブルームバーグ): 米不動産市場で最も厄介な問題である在庫不足の解消に、住宅の減速が一役買っている。

  物件を巡って競争する買い手が減っている中、現在売りに出されている物件数は6月に前年同月比18.7%増加し、年間ベースでの伸びは2017年までさかのぼるデータで最大となった。不動産情報サイト、リアルター・ドット・コムが30日のリポートで明らかにした。新たな売り手が市場に参入するペースは、新型コロナウイルス禍をきっかけとした住宅活況が始まる前よりも速くなっている。

  利上げでインフレ抑制を目指す米金融当局は、住宅市場の過熱も抑えている格好だ。住宅ローン金利の急上昇で物件に手が届かなくなり、潜在的な購入希望者が買えずにいる。これは物件が従来ほど早く売れず、増え続ける新規物件と競争しなければならないことを意味する。

  まだ物色中の買い手にとっては、在庫増加は良いニュースだが、手頃な物件を見つけるのは難しい状況が多くの市場で続いている。

  リアルター・ドット・コムのチーフエコノミスト、ダニエル・ヘイル氏は「在庫増加により、激しい競争はいずれ落ち着くと当社では想定しているが、一般的な買い手にとっては住宅がすぐに売れ、提示価格が過去最高水準にある状況からの大幅な改善はまだ見られていない」と指摘した。

Home Listings Jump in Turnabout for Supply-Starved US Market (1)(抜粋)

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