(ブルームバーグ): ウクライナ軍は南部ヘルソン州での反撃に注力している。同州を流れるドニプロ川を渡りロシア軍が物資の補給輸送に使ってきた主要な複数の橋はここ数日で、利用できない状況となった。

  同州のノバカホフカなどにあるロシアの弾薬庫を破壊したと、ウクライナ軍の南部司令部はフェイスブックに投稿。投稿画面では爆発や煙が上がっているのが見えるが、攻撃は確認されていない。

  12日発表されたロシアの4ー6月(第2四半期)国内総生産(GDP)は、前年同期比で4%減少した。ウクライナ侵攻以降の3カ月を含む四半期GDPの発表は今回が最初となった。

  

 

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

ドニプロ川巡る攻防

  米国のシンクタンク、戦争研究所によると、ウクライナ軍はヘルソン州での反撃で、ドニプロ川右岸でロシア軍の地上通信回線(GLOC)を混乱させようと注力している。 

  ドニプロ川を渡る3本の橋全てが長期間使えなくなった場合、左岸にいるロシア軍はウクライナ軍による限定的な攻撃に対してさえ防衛能力を失う公算が大きいと同研究所は分析している。 

ドンバスで激しい戦闘

  ゼレンスキー大統領は13日夜、ドンバス地域で「激しい戦闘」が続いており、ロシア側は砲兵や軍事機器、兵士を「大規模」動員させていると述べた。

  ウクライナ軍のザルジニー総司令官はミリー米統合参謀本部議長との電話会談で、砲撃能力強化の必要性を訴えた。テレグラムへの投稿で明らかにしたもので、ミリー氏に対し、ロシア軍が戦闘で「多大な」損失に見舞われているとも話したという。

ザポリージャ原発

  ゼレンスキー大統領はロシア軍がザポリージャ原発を攻撃すれば、ウクライナ軍は対応するとけん制。そのような攻撃姿勢を取るロシア兵はウクライナ側の「特別な標的になる」とテレグラムで述べた。

  ウクライナ国防省は13日、ロシア軍がザポリージャ近郊で砲撃を続けていると指摘。ロシア側はウクライナに非があるとしている。

ロシアは戦争長期化に備え

  米戦争研究所によると、ロシアはウクライナ戦争の長期化に備え、産業界の動員を試みている。同研究所のリポートはウクライナの情報当局を引用し、ロシア政府が8月初旬に防衛関連企業ロステックの一部従業員と経営幹部全員に休暇取得を禁止したと指摘した。

  ロシアのプーチン大統領が主宰する軍事産業委員会は、国防指令プログラムを9月初旬までに変更し関連費用を100億ドル(約1兆3340億円)増やす準備を進めている。米戦争研究所が明らかにした。

ヘルソン州の主要な橋「恐らく通行不能」

  ヘルソン州のドニプロ川の西岸でロシアが占領した地域にアクセスする2本の主要な橋について、ウクライナ軍の精密な攻撃を受け、ロシアの「大規模な軍事物資補給の目的には恐らく使えない状況だ」と、英国防省がツイッターに投稿した。

ウクライナを格下げ

  格付け会社のS&Pグローバル・レーティングとフィッチ・レーティングスは、ウクライナの格付けを「選択的デフォルト」に引き下げた。ウクライナ国債を保有する債権者は先に、2年間の債務返済凍結に同意していた。

ウクライナを選択的デフォルトに格下げ、支払い凍結合意で−S&P

ロシア、原発への査察団の受け入れに難色示す

  ロシアのウリヤノフ在ウィーン国際機関代表は12日付のイズベスチヤ紙とのインタビューで、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長率いるザポリージャ原発査察団を「8月末もしくは9月上旬」より前に受け入れることはできないと述べた。

ウクライナ国民、戦争の勝利を確信−NATO加盟を支持

  米国とウクライナのシンクタンクが共同で実施した最新の世論調査によれば、ウクライナ国民のほぼ全員がロシアとの戦争に勝利すると信じており、72%が北大西洋条約機構(NATO)加盟を巡る住民投票がこの日実施されたならば賛成票を投じると答えた。  

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(抜粋)

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