(ブルームバーグ): 米ファイザー製と英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンは、いずれも2回の接種で変異株「デルタ」感染者の入院回避に効果が非常に高いことが分かった。イングランド公衆衛生庁(PHE)が14日発表した。

  デルタはインドで最初に見つかった変異株。PHEが公表した分析結果によると、2回接種で入院を回避できる有効性はファイザーと独ビオンテックのワクチンが96%、アストラゼネカとオックスフォード大学のワクチンが92%と、英国で最初に確認された変異株「アルファ」に対する有効性と同等だった。

  英国はデルタの感染が広がる中、ワクチン接種を急いでいる。ジョンソン首相はイングランドのロックダウン(都市封鎖)解除を少なくとも4週間延期した。今回の分析結果は医療体制逼迫(ひっぱく)への懸念緩和に寄与する見通し。

  これとは別に、英エジンバラ大学やストラスクライド大学の研究者、スコットランド保健当局者らはデルタ感染者の入院リスクがアルファに比べ2倍以上高いとの調査結果を発表した。

  医学誌ランセットに14日掲載されたスコットランドでの大規模な調査結果によると、ファイザー製とアストラゼネカ製のワクチンはいずれもデルタに効果があり、ファイザー製の方が高い効果を示した。

  2回目接種から2週間たった時点の有効性は、ファイザー製がアルファに対して92%、デルタに対して79%。アストラゼネカ製はアルファが73%、デルタが60%だった。ただ、観察によって得られたデータであり、ワクチンの有効性比較は注意をもって解釈されるべきだと執筆者らはくぎを刺した。

  この調査は4月1日から6月6日にかけ、スコットランドで感染が確認されたケースを性別・年齢層に分類して行われた。英国全体やその他の場所で実施される同様の調査と合わせ、今回の結果からさらに完全な分析を行うとしている。

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