《ただあの、これだけは一つ言っておくけど、辞めといてどっかにポンと入ると揉めますよこれは。これはもう黙っていない》

 これは、昨年6月23日に東京地裁の法廷で「和解」が成立した、ある民事裁判の資料に記された一節である。

 資料によると、このやり取りは、《被告会社代表者》から《被告下鳥美沙子》に向けられたもの。《下鳥美沙子》とは、多くの読者にとって聞きなじみのない名前であろうが、この女性の旧姓を聞けばピンとくる人は少なくないだろう。

 安田美沙子。

 いまも芸能界の第一線で活躍を続ける、女優でタレントの安田美沙子(40)、その人である。


安田美沙子(本人のInstagramより)

元所属事務所の社長からの“仕打ち”

 グラビアで頭角を現し、はんなりとした京都弁を多用する“癒やしキャラ”で一世を風靡し、2014年にデザイナーの男性と結婚。出産を経て、現在はママタレとしても活躍の場を広げている。

 一方の《被告会社代表》は、安田の所属事務所だった「アーティストハウス・ピラミッド」の代表を指す。

 5月16日、安田は「あさイチ」(NHK)に出演。2022年から不妊治療の公的医療保険適用が、いままで不適用だった体外受精などの治療に拡大したニュースに触れ、自身の不妊治療の辛い経験について明かしている。放送中、涙を流す場面もあった。

 実は、前出の民事裁判の資料では、《被告会社代表》、つまり元所属事務所の社長からの“仕打ち”で、安田が第二子を「切迫出産」せざるをえなかったとも主張しているのだ。一体、双方の間で何があったのだろうか――。

元マネジャーが訴えた安田と事務所のパワハラ

 安田と事務所代表の双方が被告となった裁判は、安田の元マネジャーによって2020年10月に提起された。それは、マネジャーが安田と事務所から受けた「パワーハラスメント」の被害を訴えるものだった。

「訴状によると、マネジャーは、雑誌の撮影時に安田が自宅に忘れたバッグを取りに戻った後の言動で安田の不興を買い、事務所代表から叱責を受けた上に担当を外されたことなどを『パワハラ』と主張。安田と事務所双方にパワハラという『不法行為』への賠償として165万円の支払いを求めました。裁判は原告が被告への請求を放棄し、『誹謗中傷しないことを相互に約束する』などの条件で和解が成立しています」(事情を知る関係者)