雅子さまの「完璧主義」と「自己の研鑽」見えてきたもう1つの“方向性”

 令和元年、雅子さまが皇后になられた。 10月22日には、新天皇の即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が行われた。 コラムニストの矢部万紀子さんは、雅子さまの「研鑽を積みながら努めてまいりたい」という言葉に注目したという。 ※「週刊文春」2019年8月15・22日号より転載

 令和スタート4日目の5月4日。一般参賀で手を振る雅子さまは、弾けるような笑顔だった。うれしそうだった。ホッとした。

 そして失礼は承知の上で、こう思った。雅子さま、この調子であまり研鑽しすぎないで。

「研鑽」は昨年12月、55歳になられた雅子さまが「お誕生日に際してのご感想」の中で使われた言葉だった。「この先の日々」への思いに触れ、「研鑽を積みながら努めてまいりたい」と表現されていた。


2018年12月、雅子さまのお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

 雅子さまらしい言葉だと、印象に残った。ハーバード大→東大→外務省。努力をし、結果を出してきた方だ。努力の先の尽きない努力。それが研鑽。そんなふうに感じた。

 実はこの言葉、天皇陛下もしばしば使われている。即位後朝見の儀の「おことば」でも、「自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い」と述べられた。夫唱婦随。生真面目で努力家のお二人。

 だけど、雅子さまについては少し心配だった。陛下に望まれ皇室に嫁ぎ、努力された。だが「適応障害」という病を得てしまった。研鑽しても報われない現実が、雅子さまを苦しめたのだと思う。

 雅子さまは完璧主義だと聞く。頑張りすぎて、疲れてしまう、とも。だからこそ「研鑽」より「喜び」方向で。勝手にそう願っていた。

 一般参賀以後も、雅子さまは順調だった。トランプ大統領夫妻を招いての堂々とした姿も素晴らしかったが、6月1日から1泊2日で出かけた愛知県での姿が心に残った。駅や沿道で待ち構える人々に、明るくお手振りをされていた。あ、雅子さま、楽しまれている。そう思った。


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