眞子さまのご結婚と秋篠宮家の挫折 “開かれた皇室”とはいえ「経済関係にルーズな人物は決して他者に信用されない」 から続く

 秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんが10月26日に結婚されます。「文藝春秋」は秋篠宮家の内実を報じてきました。ノンフィクション作家の保阪正康氏による「秋篠宮と眞子さま『冷戦』を越えて」(「文藝春秋」2019年2月号)を特別に全文公開します。(全3回の3回目/ #1 、 #2 から続く)


10月12日、武蔵陵墓地を参拝された眞子さま ©JMPA

(※年齢、日付、呼称などは掲載当時のまま)

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宮内庁長官への苦言は教訓に

 秩父宮や高松宮、そして三笠宮の弟宮たちは、昭和天皇の時代にその意思を代弁する役は求められなかった。天皇は神格化されていく一方で、日常的には国民の前に姿をあらわさなくなっていくのだが、秩父宮はある時期に明治神宮体育大会などに積極的に出席を求められている。天皇にかわって視覚上の代弁者になってほしいというのであった。

 秋篠宮は新しい御代で、上皇となられる陛下や、新天皇に即位される皇太子が立場上触れにくいことを国民に伝える代弁者の役割も果たされることになるかもしれない。

 そういった将来像が垣間見えたのが、お誕生日会見での「大嘗祭」(天皇の即位後最初の新嘗祭)についての発言である。

 発言は、次のような趣旨だった。

「大嘗祭は絶対にすべきものだと思う。ただ、宗教色が強いものであり、それを国費でまかなうことが適当かどうか疑問だ。平成のときの大嘗祭も国費でまかなうべきでないと考え、多少意見を言った。今回は、前回を踏襲することが決まってしまったが、今でもすっきりしない感じを持っている。私はやはり内廷会計で行うべきだと思っている。相当な費用がかかるが身の丈にあった儀式の形で行うのが本来の姿ではないか――」

 国費の負担軽減の観点から、秋篠宮の言葉は国民に好意的に受け止められた。私自身、これほど明確に発言されることに驚き、その内容には共鳴した。記者との質疑応答の中でごく自然に発せられたと聞くが、日ごろの持論だとも考えられた。