秋篠宮家の長女・眞子さまが、小室圭さんと10月26日に結婚されます。「文藝春秋」は秋篠宮家の内実を報じてきました。エッセイストの酒井順子氏による「紀子さまと小室佳代さん 1966年、丙午生まれの私たち」(「文藝春秋」2021年7月号)を特別に全文公開します。(全2回の1回目/ 後編 に続く)

(※年齢、日付などは掲載当時のまま)


2017年9月3日、婚約内定会見での眞子さまと小室圭さん ©JMPA

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「クリスマスケーキ理論」

 川嶋紀子さんと礼宮さまとの婚約が内定したとのニュースが飛び込んできたのは、私が大学を卒業して会社員となった、1989年の夏のことでした。

 1989年は、昭和が終わり、平成になった年です。1月早々に昭和天皇が崩御されてから半年余り後、喪中の皇室から突如発表されたのが、お2人の婚約内定という明るいニュースでした。

 報道によれば、川嶋紀子さんは1966(昭和41)年生まれで、私と同い年。会社員生活に慣れずあっぷあっぷする毎日で、結婚など思いも寄らなかった私は、同い年の女性がもう結婚するという事実に驚きつつ、テレビで紀子さんを見ていたことを覚えています。

 お2人はその翌年に結婚し、「紀子さん」は「紀子さま」となりました。結婚の翌年には第1子の眞子さまが、その3年後は、第2子の佳子さまが誕生することになります。

 当時、女性が23歳で結婚することは早婚の部類に入りました。紀子さまの結婚当時、女性の平均初婚年齢は、25.9歳。「女性が25歳をすぎると、売れ残り」というクリスマスケーキ理論は、女性の平均初婚年齢が24歳代だった70年代の話です。

 特に東京の、それも4年制大学を卒業した女性に限って見れば、平均初婚年齢はさらに上だったはず。極めて私的な印象ではありますが、自分の周囲にいた東京の大卒女性達は誰も結婚しておらず、だからこそ紀子さまの結婚には「早い!」という印象を覚えたのです。

 もう一つ特殊な印象を覚えたのは、紀子さまが就職せずに結婚したという点でした。学習院大学を卒業後、紀子さまは同大学院に進学し、在学中に結婚したのです。

 我々が就職活動をしたのは、バブル景気の只中。空前の売り手市場であり、大学生は皆、さほど苦労せずに内定を得ることができました。

 さらには我々は、男女雇用機会均等法の施行から4年目に就職した、「均等法第1世代」になります。やる気がある女子学生は総合職として就職し、男子と同じ仕事をすることが可能だったのです。

 だからこそ私には、大学院に進学したとはいえ、就職せずに結婚した紀子さまが特異に見えました。語学も堪能な帰国子女だというのに皇室に入るとはもったいない、とも。