「パンツを脱がされ、口外しないように…」大阪の甲子園出場校の野球部男性コーチが球児への強制わいせつ罪で逮捕《大阪偕星学園高校、被害者は14人》 から続く

 大阪偕星学園高校(大阪市生野区)の野球部で、コーチを務めていた水落雄基(31)が教え子である球児に対する強制わいせつ罪と、強制性交等罪で逮捕された。

 被害者の1人であるA君の父親は、同じく被害者であるB君、C君、D君の保護者と共に学校側と話し合いを重ねてきた。事件の発覚当初から弁護士を代理人に立て、警察にも被害を相談していたという。そして今年5月、警察から「被害届を提出してください」と連絡が入ったのを受け、4家族が次々と被害届を提出していった。

 4名の被害生徒は、いずれも大阪偕星学園の寮で生活していた寮生である。水落も寮で生徒たちと一緒に暮らしていたため、通学している生徒よりも関係性は密になる。大風呂に入る時間が一緒になることもあったという。


大阪偕星学園高校野球部の寮

「何も考えられない状態で、真っ白になって」

 B君の母親は、10回程度股間を触られたという息子の被害についてこう語る。

「息子が被害を言い出せずにいたのは、セクハラ被害を告白すれば野球部が問題になって、公式戦の出場を辞退するようなことになるかもしれないと思ったからでした。自分が野球を続けられなくなるかもしれない、とも怖がっていました。あとは水落先生が2021年3月で大阪偕星を離れて福岡大の系列高校に移ることが決まっていたようで、それを知っていた生徒たちは『3月まで我慢すればいなくなる』と励まし合っていたと聞きました。今は被害者の家庭同士で、対応や今後のことを相談しています。水落への怒りが消えることは絶対にありません」

 C君の母親は、わいせつ行為の被害に遭った息子との接し方に悩む中で「言ってはいけないことを口にしてしまった」と懺悔する。

「どうして抵抗しなかったのか、と傷ついている息子に問い質してしまった。すると『何も考えられない状態で、真っ白になって、ただやられているだけだった。“無”やった』と告白されました。屈辱だったと思います」

 大阪偕星学園の野球部の中で、水落は試合に臨むメンバーを決める立場にあり、要求に逆らえばベンチから外れる恐れがあるために生徒が言いなりにならざるを得なかったという報道もあったが、これは事実とは異なる。“全権監督”である山本監督が水落の進言を鵜呑みにするとも考え難く、「メンバーは部員同士の話し合いで決めていた」とも証言している。

 しかし、水落は控え選手や下級生中心のBチームを指導していたため、嫌われればAチームへの道が閉ざされるかもしれないという恐怖感はあった可能性がある。