PTAでは「本部役員のなり手がいない」という悩みをよく耳にします。「うちは役員がすぐ決まるよ」というPTAもたまにありますが、多くのPTAでは役員さんたちが3学期頃まで「『次の人(役員)』が見つからない……」と困っていることが珍しくありません。

 ただし、これがまたPTAのややこしいところなのですが、「なり手がいない」と言いながら立候補者を排除しているPTAも、実はよくあります。「会長やりたいです」「本部役員をやります」と自ら名乗り出た保護者がいるのに、役員さんたちが、ときには管理職の先生が、何かしらの理由を付けて立候補を却下して「なかったこと」にしてしまうのです。

 じつは筆者も、PTAで会長や役員に立候補して、役員さんたちのなかで却下されたことが何度かあります(「いっしょに役員をやる」と立候補してくれた友人も同じ目に……)。立候補を「なかったこと」にされた側の保護者からすると、これはやはり納得のいかない、理不尽な体験です。


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「なり手がいない」のに立候補を却下されるワケ

 なぜPTAで立候補が却下されやすいのかというと、役員さんや管理職の先生たちの間で「立候補する保護者は危険」という見方が浸透しているからでしょう。筆者はこれまで取材のなかで「自分からやりたがる人は、まともじゃない」「立候補するような人に役員をやらせたら大変なことになってしまう」といった言葉を、何度も耳にしてきました。

 では、立候補する保護者がなぜ「危険」と思われているのか。筆者の見立てでは、こんな理由が考えられます。

 ひとつは、立候補する保護者のなかには「これまでのPTAのやり方を変えたい」と思っている人が、まあまあ多いから。筆者もまさに、該当しました。PTA改革をしたくて立候補したからです。でも、役員さんや校長先生は、傾向として「PTAはこれまで通りに運営したい(してほしい)」と思っている人のほうが多いので、「変えたい」という人は危険、と捉える傾向があるようです。

 そしてもうひとつは、立候補者のなかには「ちょっと特殊な思想をもつ人」も、たまにいるから。大方の保護者や教職員から見ても「この人はどうでしょう……」と感じるような保護者が、PTA会長や役員に立候補してくることも、ないわけではないのです。

 最近は、たとえばこんな話を聞きました。