「KATーTUN」の元メンバー、田中聖容疑者(36)が6月29日夜、千葉・柏市の路上で覚醒剤を所持していたとして、千葉県警に現行犯逮捕された。覚醒剤所持などの罪で、6月20日に名古屋地裁から懲役1年8カ月・執行猶予3年を言い渡されたばかりだった。
2017年5月には大麻取締法違反の疑いで逮捕(不起訴処分)されていた田中被告。グループ脱退後の彼に起きていた“異変”を報じた「 週刊文春 」の記事を再公開する。 (初出:週刊文春 2022年3月10日掲載 年齢・肩書き等は公開時のまま)
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「俺は笑って人の頭をバットでフルスイングできる。サイコパスなんだよねぇ」
どこか自慢気な表情で語る一方で、彼の破滅願望は日に日に膨らんでいった。
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激務を支えた家族の存在
2月24日、元KAT-TUNの田中聖(こうき)(36)が覚醒剤取締法違反容疑(所持)で逮捕された。

田中聖(本人のInstagramより)
1985年11月、5人兄弟の次男として千葉県内で生まれた田中がジャニーズ事務所に入所したのは、12歳の頃。当時を知る中学時代の同級生が明かす。
「隣の中学の子から『聖君に渡して』と手紙を手渡すように頼まれたこともあるほどモテモテ。初体験は中1で、卒業までに4〜5人は経験したと話していた。芸能活動については『タッキー(滝沢秀明)が怖いんだよね。上下関係が大変だよ』と語っていました」
2006年、CDデビューを果たしたKAT-TUNは瞬く間に人気を博す。多忙を極める田中を支えたのは、家族の存在だった。
07年1月、田中は実家で父と共に白虎隊士の悲劇を描いたドラマ「白虎隊」(テレビ朝日系)を食い入るように見ていた。普段は一切息子の出演作を見ない父は、主人公の親友役を演じた田中の演技に目を細め、「いいよ、お前」とぶっきらぼうに言った。田中は自室に戻ると嬉し涙を流した。
「当時、家族思いの田中は『親に青い車を買ってやった。下の3人の弟は俺が育てたし、だいぶ金をかけてやったんだ』と話していた。特に目をかけていたのが、自分を追うようにジャニーズ事務所に入所し、現在はSixTONESに所属する四男・樹(じゅり)(26)。樹がバックダンサーを務めていたHey! Say! JUMPのライブに聖が飛び入りで登場し、共演を果たしたこともあった」(知人)
だが、田中はアイドルの枠に収まらなかった――。13年9月、西麻布で会員制バーを経営していたことがジャニーズ事務所のルール違反行為とみなされ、グループを脱退。当時、交際していたA子さんが明かす。
「店を畳むときは『信じていた身内に裏切られた』と落ち込んでいた。借金を抱え、持っていたベンツも売った」