出会い系サイトで知り合った21歳の女性を車内に連れ込み、山中の道路脇に停めて男はこう脅した。

「服一枚で帰るか、死か、拷問されるかの3択で選べ。車にガソリンが載っているので、いつでも焼けるぞ。服を脱げ」

 そして全裸にした女性の両手足をひもで縛り、膣内にライターで熱した金属製の孫の手の柄を繰り返し挿入するなどし、女性の両側大腿部、外陰部、膣壁、子宮頭部及び尿道口周囲に熱傷の傷害を負わせた。(2022年3月15日、福岡高裁判決文)

2つの罪で懲役41年という異例の判決に

 2018〜2019年にかけて、出会い系で知り合った10代〜30代の女性7人を脅して強制性交や現金を奪うなどした福岡市南区の無職、今泉成博被告(44)。今泉被告は第1審、第2審と事実関係や量刑について争い、判決は最高裁に持ち込まれた。


最高裁 ©文藝春秋

 6月23日、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は被告側の上告を棄却。「限界突破」とも言える懲役41年が下ったのだ。

「有期刑の上限は30年ですが、今泉被告は2019年10月に別件の詐欺未遂などの罪で有罪が確定しています。刑法では、このような場合は確定判決の前後で、それぞれの罪を裁くことになっており、今泉被告は懲役16年と25年の計41年となり、30年を超える量刑の判決となりました」(大手紙司法記者)

被害者を震え上がらせた“脅し文句”

 各裁判から読み解けるのは、異例とも言える懲役年数も納得できるほどの残虐非道な犯行実態だ。今泉被告が罪に問われた犯行の被害女性は7人。その手口はどれも似ていた。

「まず出会い系で女性を誘い出し、会うと突然態度を豹変させる。援助交際は犯罪だと相手を脅し、『自分はヤクザの知り合いがいて、いつでも殺せる』といったことをほのめかし追い打ちをかけ、相手を裸にして写真を撮る。こうして追い詰めた挙句に性交を強いたり、金を巻き上げます。なかには消費者金融から無理矢理大金を借りさせられた被害者もいます。

 自らの欲望を満たすために、希に見る残虐な行為をしていた。同じようなことを繰り返しているので、今泉被告が何度も使った“脅し文句”は被害者を震え上がらせたでしょう」(同記者)