《鬼畜》なぜ4歳女児の腹をハサミで割いたのか…? 逮捕歴25回の男(58)が明かした「あまりに歪んた欲望」 から続く

「ひいいいっ!」――河川敷を散歩していた男が見つけたのは、ポリバケツに入れられた人間の切断遺体だった……。のちに21歳、デートクラブで働く女性とわかる彼女はなぜ殺されたのか?

 ノンフィクションライターの小野一光氏の新刊『 昭和の凶悪殺人事件 』(幻冬舎アウトロー文庫)より一部抜粋してお届けする(全2回の2回目/ 前編 を読む)

*登場する人物名や店舗名はすべて仮名です。


前科3犯男はなぜ21歳女性をバラバラにする必要があったのか? 写真はイメージです ©getty

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5個のポリバケツから見つかった死体

 昭和50年代の年末にその事件は発覚した。

 近畿地方B県B市の河川敷を散歩していた戸田隆は、5個の蓋がされたポリバケツが野ざらしになっているのを見つけ、その一つをなにげなく棒で突いて倒した。

「ひいいいっ!」

 倒れたバケツの蓋が外れ、そこから明らかに人間のものだとわかる、切断された胸部と臀部(でんぶ)が出てきたのだ。

 戸田は慌てて河川敷から公衆電話のある場所へ向かうと、110番通報した。

 すぐにB警察署から捜査員が駆けつけ、県警本部からも捜査員が集まった。ポリバケツはすべてB警察署に移され中身が取り出されたが、それらは手首から先のない両腕に両足、肉片や臓器などで、被害者の特定に必要な頭部と両手は見つからなかった。

 ただちに捜査本部がB警察署に設置され、本格的な捜査が始まった。

 バラバラ死体は、翌日には大学病院で解剖され、その結果、死体は血液型A型の女性で、年齢は10代後半から30代。死後すでに2、3カ月が経過していることが判明した。

 ただ残念なことに、死体には手術痕や傷あと、あざ、ほくろなど、本人特定に繋がる特徴は見当たらなかった。

被害者は18〜22歳の女性

 バラバラの死体から被害者を特定するために、身長を推定する作業が始まった。

 当初は身長158から175センチメートルという大きな幅しか割り出せなかったが、整形外科医の協力を得て、バラバラになっている骨格を継ぎ合わせ、女性の平均値と比較するなどした結果、身長165センチメートルからプラスマイナス2、3センチメートルという推定身長に辿り着いた。また、年齢についても子細に検討して、18歳から22歳であると推定された。

 一方で、遺棄現場周辺への聞き込みで、ポリバケツはもともと遺棄場所から西に50メートルほど先の竹藪内に捨てられていたが、発見の2日前に竹藪の所有者が不法投棄されたゴミだと判断して、河川敷に動かしていたことがわかった。

 さらに竹藪などの捜索で、ポリバケツのほかにポリ袋とロープ、金鋸(かなのこ)の刃、生理用ナプキンなどが発見され、これら遺留品の販売経路が捜査されることになった。

 すると、すべての物品を揃って購入できるのは、X県Y市であることが判明したのである。