富士山の麓にあり、緑豊かな田園に囲まれた静岡県裾野市の「さくら保育園」。園のホームページには、園児たちが田んぼの中で泥だらけになったり、お面を被って遊んだりと、健やかな生活を送る写真が添えられ、「『日光』を浴び、汚れなき『空気』を吸い、『土と水』・『山と川』・『鎮守の森』一杯の大自然を有効に活用した保育に取り組んでいます」と、羨ましくなるような園の魅力が語られている。

 そんなさくら保育園で、信じられないような悲惨な虐待があったと市が発表したのは、11月30日のことだった。


さくら保育園 ©文藝春秋 撮影/上田康太郎

暴行容疑で逮捕された女性保育士3人

 静岡県警は4日、同保育園の元保育士、三浦沙知容疑者(30)、小松香織容疑者(38)、服部理江容疑者(39)の3人を暴行容疑で逮捕した。3人はいずれも、1歳児の園児に対し暴行を加えた疑いがもたれている。事件は同僚の保育士の内部告発がきっかけで明らかになり、問題発覚後には3人が9〜11月に責任を取る形で同園を退職していた。

 もともと園の評判は地元では悪くなかったようだ。園の近隣住民の60代女性が話す。

「いつも保育士さんが園児を大勢連れて、近所の神社にいったり、田んぼで遊ばせたりする光景を見て、微笑ましく思っていましたよ。『さくら保育園』という名前の通り、昔は園にたくさんの桜が植えられ、満開になると綺麗でねえ。

 保育園の園長先生も地元の名士の家系で穏やかな性格の人でしたし、自分の娘も孫も本当にお世話になりました。ただ、最近は経営拡大に走り、人手が足りていないという噂は聞いていましたが……」