「評価は四半期ごとに行いますが、最低ランクの『Ⅰ』を取ってしまった店舗は次の3カ月で『Ⅲ』=『50点以上75点未満』を取らないと閉店対象になってしまう。ドコモ本体からそう通達されているのです。ですから、なんとしてでも、毎回、『35点』を死守しなければならないのです」

 そのため、各DSはなんとかして「35点」を捻出すべく、奮闘しているというが、達成するのは「本当に大変なこと」(同前)だという。

 例えば、評価項目の一つの「営業活動インセンティブ」。4つある評価項目のうち、100点中50点と最も多く配点されている。これは新規契約獲得など通常の営業活動に付与されるもので、転売ヤー依存の原因とされるMNP(携帯電話番号ポータビリティ)による他社からのポートイン(乗り入れ)数のほか、ガラケーのFOMAからスマホへの買い替え数を示す「マイグレーション数」などが評価対象となっている。

 また、評価項目のうち加点項目の3つはそれぞれ「ランクA」から「ランクG」まで7段階の基準で評価されており、「営業活動インセンティブ」に関しては、最高が50点(ランクA)、最低が0点(ランクG)とされている。

まともに営業しているDSは「0点です。これが現実なんです」

 ところが——。DSを運営する大手代理店の幹部が打ち明ける。

「現在、転売ヤーに頼らずにまともに営業している全国のDSの9割以上は、『営業活動インセンティブ』はランクG。つまり0点です。これが現実なんです」

 この項目が0点だと、閉店対象を免れる「35点」獲得は相当困難になる。ここにDSの“転売ヤー依存”を作る構造的理由があるのだ。

「生き残るには、身銭を切って転売ヤーに依頼し、目標数値を達成するしか道はないのです」(前出・DS関係者)

 DSの評価項目についてドコモに見解を尋ねたところ、次の回答があった。

「販売目標については、直近の販売状況等を踏まえて適切に設定をしております。詳細については営業戦略に関わる内容のため、回答を差し控えさせていただきます」

 現在配信中の「 週刊文春 電子版 」では、ドコモ“地獄のノルマ”のカラクリが示されている内部資料、各DSに課される目標値を策定する“2つの指標”を詳しく解説した上で、「ほぼ不可能」という厳しい評価基準に直面するDS関係者の悲痛な叫びなどを報じている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)