10月7日、東京都議会本会議が開かれ、来春の都立高入試で採用される英語スピーキングテスト(通称ESAT-J)について、テストを合否判定から除外するよう求めた、立憲民主党提出の条例案を反対多数で否決した。この条例案を巡っては、同テストを推進する「都民ファーストの会」は反対の立場をとっていたが、今回の採択では3名の都民ファ議員が造反し、除名処分を通告されたことが「 週刊文春 」の取材でわかった。与党議員の造反で、小池百合子知事の求心力の低下は必至だ。

 ESAT-Jはベネッセが運営するアチーブメントテスト(中学校で学習した「話すこと」の能力を測るテスト)だが、都立高入試への導入が決まった後も保護者らからの反対の声が多く上がり、署名活動も行われている。立憲民主党は今年度の入試にESAT-Jの点数を反映しないよう求める条例案を提出したが、今月4日には都議会の文教委員会で否決されていた。


小池百合子都知事 ©️共同通信社

 今回造反した議員は、田の上いくこ議員(52)、米川大二郎議員(54)、桐山ひとみ議員(52)の3人。また、都民ファのもり愛議員(45)と保坂まさひろ議員(48)は本会議を欠席した。2人も、条例案に賛成の立場を示していた。小池百合子都知事を支える与党議員が、党の方針に造反するのは異例だ。

 本会議終了後、3人は「週刊文春」の単独取材に応じた。田の上議員が今回条例案に賛成した意図について語る。

「色々な問題はあるんですけど、一番の問題は不平等・不公平っていうところが都立高校の入試にはあり得ないものなので、取り入れてはいけない。でも教育委員会が先月22日に開かれて要項も出来上がって、入試に導入されることは正式に決まってしまったんです。教育委員会の暴走を止めるために、私たちとしてはこの条例は非常に重要であると思って賛意を示しました」

 都庁に11年間勤めた経験をもつ米川議員は、行政の判断にも違和感を覚えるという。

「私も職員をやっていたので、先輩方にこの件について聞くと『おかしいよね』という声はあります。いろんな問題が起こるかもしれないときは、それを検証して進めるべきなんですが、それをやらずに進んでいってしまっている。結論ありきなのでそうした問題は取っ払って、機関車が暴走しているような状態になっています。でもそれは本来の都庁の仕事のやり方ではありません」