自然に囲まれて過ごす一晩、堪能できる非日常、車中でゆったり入浴も…一大ブームを迎える“車中泊”の奥深すぎる世界 から続く

 キャンプ人気と共に注目を集めるようになった「車中泊」。アウトドア好きを中心に、その人気は日々高まり、いまやワーケーションとして車中泊を楽しむ人も珍しくない。一方で、車中泊に興味を持ちながらも、いったいどのように始めればいいのか、どんなものを揃えればいいのかがわからないという声も聞こえてくる。

 ここでは、車中泊雑誌『カーネル』の編集長大橋保之氏の著書『 やってみよう!車中泊 』(中公新書ラクレ)の一部を抜粋。初心者はもちろん、経験者も知って得する車中泊の便利グッズを紹介する。(全2回の2回目/ 前編 を読む)

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まず揃えたい車中泊・三種の神器

 あれこれ工夫して楽しむのが車中泊だが、ここで一応、私が「三種の神器」として推奨するものを挙げておきたい。それが、マット、寝袋、シェードだ。


三種の神器。マット 写真協力=カーネル株式会社

 まずはマット。薄手のタイプよりも、10センチ以上の厚みのある車中泊専用、もしくはキャンプ用のマットをおすすめしたい。それだけ厚みがあれば、シートの多少の凹凸を吸収してくれるだけでなく、シート間の谷間を埋めてくれる場合もある。毎回、平らなスペースをつくるためにあれこれと工夫する手間を考えると、マットを購入して広げるだけのほうが、簡単かつ快適だ。

 ふたつめのアイテムが寝袋。封筒型はより布団に近く、マミー型はコンパクトになる。中綿でいえば、ダウンはコンパクトになり、化繊ならば水に強い。使用温度域に合わせて各種発売されているので、シーズンによって変更もできる。コンディションが自宅よりも過酷にならざる得ない車中泊には、やはり寝袋がベターだと思う。

 最後は窓をふさぐシェード。「体をリラックス」させる、睡眠のために必要なのがマットや寝袋ならば、「心をリラックス」させるのがシェードだろう。マットや寝袋と比べて、最初は重要度が低く感じるかもしれないが、安心・安全なプライベート空間をつくることができると、けっこう違うものだ。

 カーテンの装着も同様の効果を得ることができる。しかし、車体に加工が必要となることも多いので、「まず試してみる」気軽さでいうと、シェードに軍配があがると思う。